今日のみ言葉【No.1463】(2017年 1月31日) 062 「バプテスマのヨハネの二人の弟子とシモン」(2)
「きてごらんなさい。そうしたらわかるだろう」
(ヨハネ1:39)
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弟子たちに求める心を起こさせ、自分以上の力ある方に結びつけられることを喜びとするバプテスマのヨハネによって、二人の弟子たちはイエス様について行く心を持ちました。
求める者に対して、イエス様はその存在を快く受け入れて下さいます。
イエス様は後に
「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」
(マタイ4:19)
と有無を言わさない威厳で召命の御言葉をかけて下さいますが、この時点ではそこまで明確でない彼らの心の思いを確かなものとするために、順を追って導いて下さっています。
「イエスはふり向き、彼らがついてくるのを見て言われた、『何か願いがあるのか』」
(ヨハネ1:38)
・ふり向き
・彼らがついてくるのを見て
・「何か願いがあるのか」
です。
願いは明白です。
「先生、弟子にして下さい」の一言です。
しかしイエス様はこの段階では
「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう」
(マタイ4:19)
とはおっしゃらずに、
「何か願いがあるのか」
と、彼ら自身が自分の思いを自覚するようにお尋ねになりました。
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案の定、彼らの口から出た言葉は「先生、弟子にして下さい」というストレートなものではありませんでした。
「ラビ(訳して言えば、先生)どこにおとまりなのですか」
(ヨハネ1:38)
が彼らの質問でした。
当時、弟子になるということは、その先生と生活を共にし、その中で学ぶということです。
一緒に泊まって、先生の行くところ、どこへでもお供し、実地で学ぶのですから、
「どこにおとまりなのですか」
という問いは、間接的に弟子入門のお願いと言えなくもありません。
しかしそこには、100%信頼して我が身をお任せするというより、「この先生で大丈夫なのだろうか?」と、まず相手を値踏みする意図が含まれているように感じられます。
予想通りの先生ならこの人についていくが、当てにしていた内容とは違っていたら、またバプテスマのヨハネ先生のところに戻ればいいや…、という保身が見え隠れします。
そんな二人の思いは百も承知で、イエス様はそこに一切とらわれず、
「きてごらんなさい。そうしたらわかるだろう」
(ヨハネ1:39)
と、彼らをまるごとそのまま受け入れられました。
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イエス・キリストは求める者がいれば、決して拒まずに会って下さる御方です。
そしてそこにはイエス様の導きがあります。
私たちが最善の手順でゴールに到達できるように、段取りをして下さっているのです。
それは私たちが考えるものとは異なっているでしょう。
思い通りにならない時も、「私は愛されて今導かれているのだ」と信じて、足だけ前に進ませようとしていればいいのです。
1ミリも前に進まず、無駄に見えるその日々は、やがて後に心の筋肉を鍛えていた日々だと分かり、壁を打ち破るのに必要な力を養っていた時間だとわかる時が来るのです。
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Yさんは生きることに意味を見い出せず、ただ毎日を空しく生きていました。
たまたま行った教会の集いで、「天国行きの切符はイエス・キリストを信じたら得られます」というお話を聞き、彼女はすぐ手を上げ、クリスチャンになると決めました。
生きているのが嫌だったからです。
しかし洗礼を受けて2年、何も変わりません。
教会の先生から、自分の罪とイエス様の十字架の関係を正しく知るためにディボーションをすることを勧められ、聖書を読み、祈り、静聴の時を持つようになりました。
途端に、以前よりもっとつらい日々となりました。
なぜなら、今まで気づかなかった怒りや悲しみといった感情が出てきて、みじめな自分が浮き彫りにされてきたからです。
自分の内から噴き出してくる生々しい感情を神様にぶつけ、祈りとも叫びとも呻きともつかない言葉を発していたその時期を、彼女は
「神様と押し問答をしていた」
と語っています。
自分はダメだと責める思いと、神様からの「そのあなたを愛している」という思いのぶつかり合いだったのです。
しかし、神様のトンネルには入口と出口があります。
心が鍛えられ、トンネルを出て行く力を身につけた彼女は、自分自身を取り戻していきました。
そしてその後は、人を教会にお導きするほどにまで変えられ、成長されたのです。
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「きてごらんなさい。そうしたらわかるだろう」
(ヨハネ1:39)
この御言葉を心に貯めて、今日の一歩を進ませて参りましょう。
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