今日のみ言葉【No.1154】(2015年10月14日)
シオンの娘よ、あなたの不義の罰は終った。主は重ねてあなたを捕え移されない。
(哀歌4:22)
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哀歌の各章は全て22節です。
詩の構成がヘブル語のアルファベット歌になっているからです。
日本で言う「いろは歌」になります。
第3章だけ66節ですが、お分かりの通り、22節×3、ということです。
このように制限を設け、抑制された中で語られる哀しみは、むしろ人の心に染み渡ります。
イスラエルの罪に対する神の裁きであるとは言え、
「つるぎで殺される者は、飢えて死ぬ者よりもさいわいである。」
(哀歌4:9)
という飢えの惨状が痛切に伝わってきます。
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しかしその先にある希望をも聖書は伝えています。
「シオンの娘よ、あなたの不義の罰は終った。主は重ねてあなたを捕え移されない。」
(哀歌4:22)
シオンとはエルサレムの地名で、「シオンの娘」という表現でイスラエルの民全体のことを表します。
哀歌第4章では、今は裁きのどん底にいるが、やがてどこにも捕え移されないで住む未来があることが語られます。
22節あるうちの、たった1節ですが、その僅かな光によって、人は恐怖と不安の満ちる中にあっても、生きる力を得ていくのです。
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東日本大震災では、陸前高田市の高田松原にあった約7万本の松が津波によってなぎ倒されてしまいました。
しかしその中で唯一、耐えて残った松の木がありました。
人々はその木を「奇跡の一本松」と呼び、震災復興の希望のシンボルとなりました。
しかし、やはり海水に長時間浸ったゆえの塩害で、「奇跡の一本松」は枯れ死してしまう時を迎えました。
「“歴史の証人”を生かさなければならない」
市長から相談を受けた市政アドバイザーの村上清さんは、考えに考えた末、万年筆として一本松を再生する案を思いつきました。
大切に作られた高品質の万年筆なら、親から子、子から孫へと受け継がれ、一本松の記憶がそこに生き残る。
やがて
「マイスターシュテュック 奇跡の一本松」
という名の万年筆がモンブランから113本限定(価格48万1000円)で売りだされ、予約時点で完売となりました。
1本の万年筆が、これからどれほどの希望を生み出していくか計り知れません。
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真っ暗闇の中でも、希望を一つ持っていること。
その希望で今日一日を生きていくことができます。
希望を見出す今日の日として参りましょう。
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