今日のみ言葉【No.3671】(2025年 7月 1日)「やもめの祈り(4)」
そこで主は言われた、「この不義な裁判官の言っていることを聞いたか。まして神は、日夜叫び求める選民のために、正しいさばきをしてくださらずに長い間そのままにしておかれることがあろうか。
(ルカ18:6-7)
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このたとえ話は、失望しないで祈り続けたやもめが、強欲で尊大な悪の裁判官を打ち負かした痛快な話です。
その爽快感がまだ冷めやらぬうちに、イエス様は語り始めます。
「そこで主は言われた」
(ルカ18:6)
今日の聖書箇所は、まるで映画のラストシーンを見た後に、その意味を解き明かす解説のような場面です。
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ここでイエス様は、「カル・バホメル」というユダヤ的論理法を用いてメッセージを語っておられます。
カル・バホメルとは、【小】から【大】へ、あるいは【大】から【小】へと話を展開する論法です。
今回の例は、【小】から【大】へ進むパターンです。
まず最初に、不義な裁判官です。
彼は悪に傾き、正義が乏しい人物でした。
つまり、正しいことをするのが【小】の人です。
その【小】の人でさえ、やもめのしつこい訴えに根負けして、彼女の願いを聞き入れたというのがこの話の結末でした。
【小】がそうなら、【大】ならなおさら願いをかなえてあげようとするはずです。
「正しさの小さい者でも応えるのなら、正しさに満ちた神はなおさら応えてくださるはずだ!」
これが、【小】 → 【大】のカル・バホメルによる論理法です。
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次に、神は悪ではなく、善なる神です。
正しさにおいては、まさに【大】の存在です。
【小】の不義な裁判官でさえ、何度も頼んだら応えてくれるとするなら、ましていわんや、善なる恵みの神で、【大】のほうの神様なのだから、
「日夜叫び求める選民の願いを聞き入れないはずはない」
とイエス様は強調して語っておられるのです。
少しくだけた言い方にすると、
「あんな悪人でさえ、しつこく頼まれたら応えたんだから、それ以上に良い神様が、あなたの祈りを聞かないはずがないでしょう!」
というような表現なのです。
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神は祈りを聞く神です。
いいえ、ただ聞く以上に、祈りをかなえてあげたいと、私たちの祈りを聞こうとして待っている御方です。
失望せずに、もう一度祈りの心を起こす今日として参りましょう。
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