今日のみ言葉【No.792】(2014年 3月21日)
考えてみよ、だれが罪のないのに、滅ぼされた者があるか。
(ヨブ記4:7)
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いよいよ友人たちの最初としてエリパズが口を開きます。
苦しみを語るヨブに対して彼はまず「頑張れ」と言っています。
今までのヨブは
「多くの人を教えさとし、衰えた手を強くした」
(ヨブ記4:3)
のに、
「今、この事があなたに臨むと、あなたは耐え得ない」
(ヨブ記4:5)
とは何事か、今まで人に言っていたように自分もやりなさい、という理屈です。
そして次に因果応報の論理でヨブを説得しようとします。
「考えてみよ、だれが罪のないのに、滅ぼされた者があるか。」
(ヨブ記4:7)
つまり、ヨブが災難と病の中にあるのは、何か罪を犯したためだ、と断罪しているのです。
まとめると、
・やるべきことをやれ。そうすれば直る。
・誤りを正せ。そうすれば元に戻る。
ということです。
そして最後に自分が神秘的体験をしたことに確信を得て、
「私の言うことに間違いはない!」
とダメ押しを加えています。
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エリパズは知恵者だったので、まことに完璧な理論です。
しかしそれがヨブを慰め、かれに立ち直りのエネルギーを与えたかという事はまた別問題です。
ヨブにしてみれば、自分の苦しみと悲しみを語ったのに、分かりきったことを言い返されたように感じたでしょう。
あるいは、自分でも頑張らねば、と思っているのにできないでいて、自責の念に駆られているところにさらに追い打ちをかけただけなのかもしれません。
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ヨブとエリパズでは立っている位置が異なっています。
これがすれ違いの原因です。
苦しみの最中にいる人に、苦しみから遠く離れている人からの言葉は、なかなか届かないことが多いのではないでしょうか。
共に苦しみ、共に喜ぶという同じ位置にいてのみ、人の言葉は相手に受け取ってもらえるのです。
「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい。」
(ローマ12:15)
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あなたと共に罪のために苦しんでくださったイエス・キリストが今日も言葉をかけて下さっています。
神の言葉に潤され、その潤いをどなたかにお届けできる自分を育ててまいりましょう。
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