今日のみ言葉【No.3648】(2025年 6月 4日)「祈りの答え」

主はモーセに言われた、「今、あなたは、わたしがパロに何をしようとしているかを見るであろう。すなわちパロは強い手にしいられて、彼らを去らせるであろう。否、彼は強い手にしいられて、彼らを国から追い出すであろう」。
(出エジプト記6:1)

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ギリシャ神話には、「時」を表す二つの異なる概念と、それにまつわる神々が登場します。

それがクロノスとカイロスです。

クロノスとは、過去から未来へと直線的に流れる「時間」で、物事が順を追って、ひとつずつ積み重なっていく様を表します。

たとえば、

「1時間10分かかりました」

「今年は西暦2025年です」

といった言い方は、クロノス的な時間の捉え方です。

一方、カイロスは、クロノスの流れの中に突然訪れる、特別な瞬間を意味します。

たとえば、

「今がチャンスだ!」

というように、ある出来事が垂直的に降ってくるような時として起こるのが、カイロスです。

「神の時」は、クロノスではなく、カイロスと言えます。

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祈りは、「神の時」に答えられます。

それが今日の聖句の「今」という言葉です。

「今、あなたは、わたしがパロに何をしようとしているかを見るであろう」
(出エジプト記6:1)

「今」とは、1節で主がモーセに語られていた時ではなく、神だけが知っておられる「神の時」のことです。

「神のなされることは皆その時にかなって美しい」
(伝道の書3:11)

とある通り、神が祈りに答えられるその「時」は、人間の計画や予想を超えた、最善の時なのです。

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神の最善の時に何が起こるのでしょう。

最善というのですから、円満に話し合いでモーセとパロが和解し、お互いが喜びを持って共存していくような、平和的解決がなされるのでしょうか。

しかし、神がモーセに告げられたのは、まったく異なる展開でした。

「パロは強い手にしいられて、彼らを去らせるであろう。否、彼は強い手にしいられて、彼らを国から追い出すであろう」
(出エジプト記6:1)

エジプトの王であり、絶大な権力を誇り、すべてを思いのままにできていたパロが、神の強い御手に強いられて、自分の意志とはまったく反する形で、イスラエルの民を「去らせる」、いえ、「追い出す」ことになるというのです。

神が教えられることは、人は神の意志に逆らっては何もできない、ということです。

そして、人間の考える「円満解決」が最善なのではなく、神の御心がはっきりと貫かれることこそが、神の定められた最善の姿なのです。

パロは、神の意志に逆らっても、自分の望み通りにことを運べると考えていました。

それは、モーセの時代の人々も、現代の私たちも変わりません。

しかし、そのような思いが災いの入り口となることを、私たちは旧約聖書の出来事を通して学んでいかなければなりません。

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神の時を待ち、今日も祈りを積み重ねて参りましょう。

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