今日のみ言葉【No.2771】(2022年 3月17日)「キリスト教イロハ(226)『ヨハネの第3の手紙』」
平安が、あなたにあるように。
(第3ヨハネ1:14)
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「教会に行ってお勉強している割には、全然変わってないねえ」
これは洗礼を受けた人が、クリスチャンではないご家族からよく聞かされる言葉です。
キリストを信じ、洗礼を受けた瞬間からその人が「聖人」や「善人」に切り替わってしまうというわけではありません。
確かに神様からは「義認」の恵みを受け、キリストの義を転嫁された無罪の者と認められています。
しかし、それは神の目からはそう見えるようにしてもらっただけであって、中身は相変わらずのままだからです。
欲の深い人はやはり欲深であり、恐れる人は恐れ、奉仕したい人は奉仕を続けます。
そこから時間をかけ、聖霊によってきよめられ、徐々にキリストに似た者へと変えられていきます。
自分を含めて、こういう人たちが集まっているのが教会ですから、何の問題もない教会などありえません。
定番とも言える「人間関係調整の問題」に関してヨハネの第3の手紙は大きなヒントを与えてくれます。
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人間にまつわる問題の解決を目指す手紙ですから、登場人物を挙げてその立場を説明しましょう。
まず、この手紙を書いた人は「ヨハネ」で、受け取った人が「ガイオ」です。
彼はヨハネからペルガモの教会の監督に任命された人という伝承が残っていますから、すぐれたリーダーだったのでしょう。
そのガイオが所属する教会に、「兄弟たち」と言われる巡回伝道者の一団が向かっているので、彼らを歓待してくれとヨハネは頼んでいます。
さて、問題の人物が「デオテレペス」です。
おそらく彼はその地方の一つの教会の代表的立場の人だったのだと考えられます。
ただし、非常に気の強い、個性的人物だったことが伺えます。
「兄弟たちを受けいれようともせず、受けいれようとする人たちを妨げて、教会から追い出している」
(第3ヨハネ1:10)
とするくらいですから、相当自分の考えの正しさを主張し、自己中心な生き方から抜け切れないクリスチャンだったのでしょう。
デオテレペスと対照的なのが「デメテリオ」です。
彼は巡回伝道者のグループの長で、ヨハネが自ら保証する人物で、この手紙を持参した人だと考えられています。
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ヨハネは、デメテリオがデオテレペスのいる教会に行けば、ひと波乱あると予想しています。
真のクリスチャン指導者とはどうあるべきか。
ヨハネは最後にこう書き送りました。
「平安が、あなたにあるように」
(第3ヨハネ1:14)
これは争いを避け、逃げ腰で生きるということではありません。
それはすべてを愛で結ぶことです。
ヨハネは自分自身がこの教会に向かい、デオテレペスと会って指導しようと考えています。
当然彼の過ちを指摘し、厳しく言わなければならないことになるでしょう。
しかし、それは愛をもってなされるべきことなのです。
「これらいっさいのものの上に、愛を加えなさい。愛は、すべてを完全に結ぶ帯である」
(コロサイ3:14)
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この手紙の構成は以下のようになっています。
(1)あいさつ(1節)
(2)真理に従う生活の喜び(2節〜4節)
(3)巡回伝道者に対する厚遇の勧め(5節〜8節)
(4)対照的な二人の人物(9節〜12節)
(5)結びの言葉(13節〜15節)
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すべてのことに愛をもって対処することを心がけ、少しずつ磨かれていくクリスチャン生活を送って参りましょう。
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