今日のみ言葉【No.2677】(2021年11月12日)「神の国の原理(4)」
自分によくしてくれる者によくしたとて、どれほどの手柄になろうか。罪人でさえ、それくらいの事はしている。
(ルカ6:33)
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子供向けテレビ番組「ポンキッキーズ」でガチャピンを見ながらお子さんと一緒に歌った思い出を持った人がおられるでしょう。
いっぽんでも ニンジン
にそくでも サンダル
さんそうでも ヨット
よつぶでも ゴマシオ
ユダヤの数え歌同様、この歌も4つずつのかたまりになっているのは興味深いところです。
神の国の原理は愛によって進められ、最初の4つのまとまりは敵を愛する愛でした。
次の4つのまとまりは、あわれみ深い愛です。
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ここでのキーワードは、32節〜34節に出てくる「手柄」(口語訳)、「良いところ」(新改訳)と訳されている言葉です。
これは原語のギリシャ語では「カリス」という言葉が使われています。
この意味は「恵み」ですから、新共同訳聖書の訳が最も原語に近いことになります。
「また、自分によくしてくれる人に善いことをしたところで、どんな恵みがあろうか。罪人でも同じことをしている」
(ルカ6:33)
弟子たちの持つ愛は神から恵みとして与えられたのだから、人々にもその恵みによって愛を表しなさいということなのです。
キリスト教の愛とは、神に方向を向け直した者(クリスチャン)が、新しく造り変えられ、神が与える愛を受けたところにあります。
あくまでも「恵み」が出発点であり、行動のエネルギーなのです。
そのことを知れば、この4つのまとめである
「あなたがたの父なる神が慈悲深いように、あなたがたも慈悲深い者となれ」
(ルカ6:36)
は、実行不可能な命令ではなく、与えられた恵みに応じて果たせばよいのだという「恵みの命令」であると受け取ることができます。
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我力や自分の努力も神は用いてくださいますが、キリストの愛の実践は基本的に神の恵みによります。
頑張りで愛すると、その愛に相手が反応し、愛でお返しされると、つまり、うまく行くと有頂天になり、天にも舞い上がるほどの気分になります。
しかし、愛しても相手から愛の返答どころか、かえって迷惑だと言われたり、憎しみで返されたりすると、ガクッと落ち込みます。
このようなジェットコースター的な上がったり下がったりの不安定な生活が我力で愛する時のパターンです。
あるいは、そうなることを予想し、相手からの反応を一切期待しないというかたくなな心で人を愛そうとし、自分の心の安定に努める人もいます。
「どうも自分はそっちの方だなあ」
と気づいたら、今日から神の恵みによって動くように乗り換えましょう。
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恵みをいただき、その恵みによって他者を愛する生活を送って参りましょう。
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