今日のみ言葉【No.2546】(2021年 5月27日)「キリスト教イロハ(156)『ユダヤ教』」
それからお育ちになったナザレに行き、安息日にいつものように会堂にはいり、聖書を朗読しようとして立たれた。
(ルカ4:16)
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イスラエルでは一般の人が新約聖書を読むことはありません。
なぜなら、ユダヤ人はイエスをキリスト(救い主)と認めていないからです。
彼らは今でも救い主の到来を待ち続け、土曜日の安息日に会堂(シナゴーグ)に集まり、モーセの律法を読み、ユダヤ教の礼拝をしています。
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ユダヤ教とはその名の通りユダヤ人が信じる宗教です。
前回学んだように、古代イスラエル十二部族の代表的部族のユダ族からユダヤという言葉が生まれ、イスラエル民族はユダヤ人と呼ばれるようになりました。
ユダヤ人はすべてイスラエルという土地に住んでいたわけではありません。
その歴史上、パレスチナ地方に住むユダヤ人と、各地へ離散して「ディアスポラ」と呼ばれる移住者の2種類がいました。
しかし、祖国にいようが遠く離れた土地で異国の民と共に住もうが、「ユダヤ人」というアイデンティティ(自分は何者であるか、自己同一性)は強烈に守られていました。
彼らの精神的支柱となっていたのがユダヤ教です。
両者ともユダヤ教によって一つとなっていたのです。
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ユダヤ人は新約聖書を認めていませんから、彼らが聖書と言えば私たちが言う旧約聖書のみです。
その中心はモーセの律法です。
ユダヤ教は律法の遵守(じゅんしゅ)と神(ヤハウェ)の神殿礼拝が中心でした。
しかし、バビロン捕囚時に神殿が破壊され、王国が滅亡したことを目の当たりにして、彼らはその原因は何かと自問自答しました。
「それは先祖たちが神に反逆して偶像礼拝をし、律法を守らなかったからだ」
これが彼らの結論でした。
補囚から解放され、エルサレムに帰還して以降、ユダヤから偶像礼拝は全く無くなります。
そして、もう一つの律法に関しては、安息日を厳守し、会堂で律法を読み聞かせ、律法を厳格に守るように教えました。
イエス様の時代にパリサイ派の人々が幅を利かせていたのはこのためです。
彼らの
「補囚のような悲惨な運命を子孫たちに味わわせないため」
という理由はわかりますが、その律法主義はあまりにも行き過ぎ、逆に人々を縛っていました。
そのユダヤ教を本来の意味に戻し、律法の正しい解釈をされたのがイエス・キリストです。
従って、旧約聖書を読む時には新約聖書の光を当てて読むのが正しい解釈を得られる読み方です。
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神の御言葉に光が当てられる今日でありますように…。
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