今日のみ言葉【No.2378】(2020年10月13日)「ゲツセマネ(1)」
するとペテロはイエスに言った、「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」。
(マルコ14:29)
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「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」
大赤字なのに昔のままの豪華な支出をやめられなかった米沢藩に養子として入り、見事に藩の財政改革を成し遂げた上杉鷹山(うえすぎようざん)の言葉です。
「やればできる。やらなければできない。何事も、できないのは人がやらないからだ」
ビジネスで日々葛藤する経営者に好まれる言葉です。
確かにこの信念で行けば、何らかの打開策を見出すヒントがつかめることでしょう。
そしてこの信念の先にあるのが信仰です。
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今日の聖書箇所は、過越の食事の後、オリブ山にあるゲツセマネの園へ行く途中での会話です。
イエス様は弟子たちが皆つまずくことを予告します。
ペテロはそれを強く否定します。
「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」
(マルコ14:29)
彼には相当な自信があったのでしょう。
あるいは、心の底に一抹の不安を抱えていても、それを打ち消すために強烈な前向き主張をすることが人間にはありますから、もしかするとペテロはそういう状態だったのかもしれません。
しかし、おそらく、ペテロは本当の自分を知らず、ただ「こうあるべき」という信念で語ったのではないかと思われます。
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自分の力によって立つのが「信念」です。
これは「信仰」とは違います。
「信念」はひとたび自分の力で太刀打ちできない事態に出会うと、もろくも崩れ去るのが特徴です。
つまり、自分の力でコントロールできる範囲内では強いのですが、限界を越すといきなりペシャンと潰れてしまうのです。
今日の聖句の時点で、ペテロは「信仰」ではなく、まだ「信念」の段階だったのです。
信仰とは、パウロがこう言っているようなものです。
「わたしが弱い時にこそ、わたしは強い」
(第2コリント12:10)
信仰とは自分の弱さを知り、それゆえに神により頼む生き方なのです。
その時に、真の強さが発揮されます。
ペテロは自分がイエス様を3度も否認してしまうという大きな挫折の後、復活のキリストと出会い、信念の人から信仰の人へと変えられ、本当の意味で強い人として生涯を送ります。
ゲームセットが宣告されてからが、信仰の生涯の始まりなのです。
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真に強い人生は、自分の弱さを知ってから始まります。
神により頼む信仰の方向に人生の舵を切る今日として参りましょう。
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