今日のみ言葉【No.2208】(2020年 2月25日)「権威問題(2)」

2020年2月25日

そこで、イエスは彼らに言われた、「一つだけ尋ねよう。それに答えてほしい。そうしたら、何の権威によって、わたしがこれらの事をするのか、あなたがたに言おう。
(マルコ11:29)

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「お母さん、さっきまでテレビ見てたでしょ。なんでこんなとこにリモコン置いとくの?!」

高校生の娘さんが、こたつのカバーの下に隠れていたリモコンを踏んでしまい、その痛みから思わずあげた叫びです。

これに対して母親が

「忘れたのよ」

とか

「無意識に手元に置いたのかしら。立った時にカバーがかかったわけね」

などという客観的情報を提供しても娘は納得しません。

彼女は正確な理由を求めているわけではなく、自分の正当性を証明し、痛い思いする原因を作ったお母さんを非難したいだけだからです。

「なぜ○○なのか?」

「どうしてこんなことをしたのか?」

という問いには、正解となる答を求めているケースもありますが、相手を非難するためにその質問を発している場合もあります。

後者がこの娘さんのケースであり、イエス様に議論をふっかけてきた祭司長、律法学者、長老たちのことでもあります。

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さて、前回の最後に

「自分の考えに凝り固まっていて、それを改める気配を見せない年長の人に対して、イエス様はどのように対応されたのでしょうか?」

という問いを残したが、今回はその解答編です。

イエス様が彼らに対してなさったことは、反対質問です。

「一つだけ尋ねよう。それに答えてほしい」
(マルコ11:29)

先に祭司長、律法学者、長老たちが

「何の権威によってこれらの事をするのですか。だれが、そうする権威を授けたのですか」
(マルコ11:28)

と質問しましたが、この問いに対してまともに答えたとしても無意味です。

なぜなら、彼らは自分たちの正しさを証明し、イエス様を非難する目的で言っているからです。

このようの場合、質問者に対してその誤りを悟らせることはできません。

正しい答、真理というものを追求しようとする態度ではなく、

「私が正しい。お前は間違っている」

という立場を決して変えようとしないからです。

先のテレビのリモコンの例で言えば、

「ごめんね。お母さんが悪かったわ」

と言うまで娘さんは引き下がらず、ずっとお母さんを非難し続けるのと同じです。

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質問に対して質問で答えるのはユダヤ教のラビ(教師)的対応です。

イエス様は実に巧みに質問を選ばれ、相手に自分たちの誤りを気づかせ、事柄の本質を悟らせただけでなく、悔い改めの道も選べるようにしてくださいました。

それが

「ヨハネのバプテスマは天からであったか、人からであったか」
(マルコ11:30)

という質問です。

この優れた質問を説明するには、旧約のイザヤの預言やバプテスマのヨハネの使命について触れなければならず、長くなりますので次回以降に譲ります。

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あなたが

「神様、なぜですか?」

と祈る時、それは真理を求めているのでしょうか?

それとも、神様を非難したいだけなのでしょうか?

神は

「一つだけ尋ねよう。それに答えてほしい」
(マルコ11:29)

と、あなたに様々な人生の問いを与えておられるのかもしれません。

その問いにあなたの現在位置での答を出す時、神にぶつけた質問の答が徐々に見えてくるのではないでしょうか。

今日一日も、神の愛に包まれる一日でありますように…。

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