今日のみ言葉【No.3379】(2024年 6月 12日)「7年の豊作」

ヨセフがエジプトの王パロの前に立った時は三十歳であった。ヨセフはパロの前を出て、エジプト全国をあまねく巡った。
(創世記41:46)

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国の首脳が新しい人に替わった時、最初に何をするか、最初にどの国を訪問して外交を展開するかで、新指導者が何を考えているのかわかります。

そして、その人の決断によって、国民の運命が右にも左にも曲がるのです。

エジプトの総理大臣となったヨセフは最初に何をしたでしょう?

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ヨセフがエジプトに売られたのが17歳の時。

それから13年経った30歳の時、彼は総理大臣となりました。

「ヨセフがエジプトの王パロの前に立った時は三十歳であった」
(創世記41:46)

エジプトの権力を手にした彼は、それを自分の利益のために使うことをしませんでした。

彼が最初にしたことは、エジプト全体の姿を知るための情報収集です。

それも、自ら全国に赴き、実地調査をしました。

「ヨセフはパロの前を出て、エジプト全国をあまねく巡った」
(創世記41:46)

現代的に言えば、新社長がパソコンに向かって情報収集するのではなく、工場内に行き、そこで働く従業員に声をかけ、実際の現場の話を聞くということを行ったのです。

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国の状態を見極めようとしたのはなぜでしょう?

それは飢饉に備える最善の策を立てるためです。

ヨセフは、7年の豊作が続いた後、7年の飢饉がエジプトを襲うことを知っていました。

すでに彼はパロに対して、

「エジプトの国の産物の五分の一」
(創世記41:34)

つまり20%の税をとる政策を提案しており、これを現実的に実行に移すにはどうしたらよいかをこの現地調査で決めたのです。

今は豊作の時期で、やることなすことうまく行きすぎるほどの年であり、民はそれがずっといつまでも続くように思っています。

バブル経済期の日本のように、土地の価格は下がらず、株式市場は上がるだけと人々が信じていたのと同じです。

そのような高度経済成長時代では、多少の無駄があっても、それ以上の儲けによって損失は覆い隠されてしまいます。

たとえ消費税が20%になっても、収入がそれを上回る増収で、しかも毎年賃金が上がっていけば、人々は増税をさほど気にかけません。

さらにヨセフは、その穀物を自分のものとはせず、各地方に分散して置きました。

「そこでヨセフはエジプトの国にできたその七年間の食糧をことごとく集め、その食糧を町々に納めさせた。すなわち町の周囲にある畑の食糧をその町の中に納めさせた」
(創世記41:48)

それは、飢饉という非常時に中央から物資を送ることは困難であり、地元に貯えてある倉庫があることによって、迅速に対応できるようにしたということです。

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ヨセフは、エジプトに住む民の益となる政策を上手に行いました。

すべて神からのメッセージを本当のことだと信じていたからです。

それゆえ、彼がカナンの地にいた時に見た2つの夢も、必ず実現すると信じていました。

ヨセフは今やエジプトという大国の総理大臣となったのですから、その権力を使い、かつて自分を追いやった兄弟たちを従えようと出て行くこともできたはずです。

しかし彼は、自分の手で夢を実現しようとはせず、神の御心を行うことに専心し、ただ神の時を待ちます。

そして豊作の7年は終わり、飢饉が始まります。

人間にとって最悪の出来事も、神にとっては最善の計画を実行するスタートラインとなります。

以下、次回に続きます。

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神の約束を待つ今日として参りましょう。

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Posted by maruyama