今日のみ言葉【No.3320】(2024年 3月27日)「ヨセフ、売られる(2)」

彼らはヨセフの着物を取り、雄やぎを殺して、着物をその血に浸し、その長そでの着物を父に持ち帰って言った、「わたしたちはこれを見つけましたが、これはあなたの子の着物か、どうか見さだめてください」。
(創世記37:31-32)

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ある牧師の息子さんが薬剤師となり、家から離れた薬局に勤め始めました。

牧師は息子の働きぶりを見ようと、わざわざ処方箋を持って、その遠い薬局まで出かけました。

ふだんは「お父さん」と呼ばれていますが、そこではお客様の一人となるわけですから、「○○様」と名前を呼ばれました。

親子としての一体感のある関係とはまた違い、一個の独立した人格同士の関係という健全な距離感が感ぜられます。

さて、ヨセフに対する兄弟たちの距離感はどのようなものだったでしょう。

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長男のルベンのいない間に、兄弟たちはヨセフをミデアンびとの商人に売ってしまいました。

帰ってきたルベンはそれを知り、嘆きますが、もうどうしようもありません。

お父さんのヤコブには真実を告げるべきでしょうか。

しかし、本当のことを言ったら、彼らが悪事を行ったことが明らかになるわけですから、そんなことはできません。

当然行き着く先は、自分の身を守るために嘘をつき、ごまかし通すことです。

「彼らはヨセフの着物を取り、雄やぎを殺して、着物をその血に浸し」
(創世記37:31)

という下工作をし、彼らが嫌っていた「長そでの着物」を父ヤコブのもとに持ち込んでこう言いました。

「わたしたちはこれを見つけましたが、これはあなたの子の着物か、どうか見さだめてください」
(創世記37:32)

彼らは、ヨセフを「あなたの子」と言っています。

新約聖書の放蕩息子の兄も父親に対して同じ言葉を使っています。

「それだのに、遊女どもと一緒になって、あなたの身代を食いつぶしたこのあなたの子が帰ってくると、そのために肥えた子牛をほふりなさいました』
(ルカ15:30)

ヨセフの兄弟たちが彼に対して抱いていた距離感は、相当なものがあったようです。

「ヨセフは動物にかみ殺されて死んだのでしょう。これがその証拠の遺品です」

という嘘の主張をし通し、彼らはヨセフの存在を消そうとしたのです。

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神はこれを見て、放っておかれるのでしょうか?

兄弟たちの悪事を暴き、正しい裁きをし、それ相当の罰を加えた後、ヨセフを助け出し、祝福の生活を送らせる。

そうしてこそ正義の神、愛の神なのではないでしょうか?

しかし、現実はそうはなりません。

むしろ、

「さて、かのミデアンびとらはエジプトでパロの役人、侍衛長ポテパルにヨセフを売った」
(創世記37:36)

となって、兄弟たちの思い通りに事は進んでいきます。

神は人間の悪事とは別に一つの物語を起こし、むしろその悪を用いて善に変えられる一大ストーリーを展開されるのです。

以下、次回に続きます。

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「history ヒストリー」(歴史)は、「His story ヒズ・ストーリー」(神の物語)とも言われます。

あなたが書いた筋書き通りでもなく、筋書きにない物語が始まるのでもなく、あなたが書いた台本をも用いられて、神のすばらしい物語がすでに始まっているのです。

その結末を知るには、信仰の忍耐が必要です。

目の前がめまぐるしく変わっても、ドラマの最終回の結末は祝福であることを信じ、今日の一歩を進めて参りましょう。

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Posted by maruyama