今日のみ言葉【No.3304】(2024年 3月 7日)「ヨセフ、捕らえられる(1)」
ヨセフが彼らに近づかないうちに、彼らははるかにヨセフを見て、これを殺そうと計り、
(創世記37:18)
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誰でも思い出の場所があるものです。
たとえば、初めてデートをした場所です。
反対に、嫌な思い出の場所もあります。
ヤコブにとってはシケムがそれでした。
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ヤコブはイスラエルという名前になって記されています。
「イスラエルはヨセフに言った、『あなたの兄弟たちはシケムで羊を飼っているではないか。さあ、あなたを彼らの所へつかわそう』」
(創世記37:12)
シケムは創世記34章で出てくるデナ・ハモルの事件の場所です。
そこではシメオンとレビが殺戮と略奪を行い、ヤコブはその地の住民からの復讐を恐れました。
「あなたがたはわたしをこの地の住民、カナンびととペリジびとに忌みきらわせ、わたしに迷惑をかけた。わたしは、人数が少ないから、彼らが集まってわたしを攻め撃つならば、わたしも家族も滅ぼされるであろう」
(創世記34:30)
彼はそんな場所には行きたくありません。
そこでヨセフを遣わしたのです。
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ヨセフは素直に出て行き、シケムに向かいましたが、兄弟たちを見出せず、迷いました。
ある人が
「彼らが『ドタンへ行こう』と言うのをわたしは聞きました」
(創世記37:17)
と言うので、ヨセフはドタンに向かい、兄弟たちを見つける前に、彼らの方がヨセフを見つけました。
「ヨセフが彼らに近づかないうちに、彼らははるかにヨセフを見て」
(創世記37:18)
兄弟たちは、
「おーい、ここだ。探すのは大変だったろう」
と、彼にねぎらいの言葉をかけて迎えた…、などとはならず、聖書に記されている言葉は、
「これを殺そうと計り」
(創世記37:18)
です。
彼らはなぜこのような恐ろしい思いを持っていたのでしょう。
それは、続く節からわかります。
「あの夢見る者がやって来る。さあ、彼を殺して穴に投げ入れ、悪い獣が彼を食ったと言おう。そして彼の夢がどうなるか見よう」
(創世記37:10-20)
兄弟たちは、ヨセフの夢の通りにはなりたくなかったのです。
夢の中では兄弟たちがヨセフを拝みます。
自分たちの方がヨセフより下になるのです。
彼らはその点で腹を立て、その怒りが殺意に至るまでにエスカレートしてしまいました。
アダムとエバがエデンの園を追放された直後の創世記4章では、兄カインが弟アベルを殺すという兄弟同士の殺人事件が起きています。
ヨセフも捕らえられて、そのまま殺されてしまうのでしょうか。
人間の罪の行動に神は一切関わらず、放置したままでおかれるのでしょうか。
実際、この時、神の介入はありません。
ここにあるのは人間の行動だけです。
では、この先どうなるのでしょう?
以下、次回に続きます。
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神は人間に選択の自由を与えておられますから、人の行動に対して、いちいち介入なさいません。
何が神の御心なのか、聖書を読んでそれを知り、あとは理性を使って考える。
このような信仰生活を続けて参りましょう。
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