今日のみ言葉【No.3296】(2024年 2月27日)「ただ、御国を求めなさい(6)」
恐れるな、小さい群れよ。御国を下さることは、あなたがたの父のみこころなのである。
(ルカ12:32)
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前回のメールの最後で、「御国」とは正確には黙示録の大患難時代の後に来る「千年王国」のことだと述べました。
私たち日本人が「御国」に抱くイメージは、仏教の「極楽」に近いイメージで、蓮の花が咲く穏やかな地で、皆仲良く暮らす世界というものではないでしょうか。
しかし、聖書に出てくる「御国」や「神の国」という言葉は、文脈によって様々な意味を持ちます。
今日のメールでは説明が長くなります。ご了承下さい。
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ユダヤ人の「御国」に対する思いには相当根強いものがあります。
それは、イエス様の復活を目撃し、イエス様が昇天直前になっても、まだ弟子たちが
「主よ、イスラエルのために国を復興なさるのは、この時なのですか」
(使徒1:6)
という質問をしていたことからわかります。
ズバリ、ユダヤ人が考える御国とは、メシアが王として統治する世界です。
イエス様の弟子たちは、イエス様がイスラエルの王となり、ローマ帝国の支配を打ち破り、イスラエルが世界の頂点となって理想的世界を構築することをイメージしていたのです。
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ただし、これはあくまでも彼らの願望です。
聖書を通して知る神のご計画は、次のようなものです。
(1)イエス様は救い主メシアとして生まれ、ユダヤ人がメシアとして受け入れれば、彼らの願う「御国」が来たはずでした。
(2)しかし、ユダヤ人はイエス様をメシアではないと拒絶したため、「御国」は未来へと移され、異邦人が救われる「教会時代」が歴史に挿入されました。
(3)この時代は、イエス・キリストの十字架によって自分の罪が赦され、その保証が復活であったと信じるだけで救われる「恵みの時」です。
(4)教会時代は時間が限定されており、信者が生きたまま天に移される「携挙」と共に終わります。この時に、先に死んでいた信者が復活し、皆復活の体が与えられ、魂だけでなく体も救われます。
(5)聖霊の宮であるクリスチャンが地上にいなくなるので、聖霊がいなくなった世ではサタンと悪霊が自由に働き、7年間の黙示録の患難時代に入ります。
(6)この時代は、不特定未来に移されたダニエル書の第70週目の時代であり、神学的にはイスラエルの裁きの時代です。
(7)7年の患難時代の最後にイエス・キリストが再臨し、救われた者たちと共に天から地上に降りて来られます。そして、イエス様が全世界の王となり、理想的統治ををなさいます。これがユダヤ人の考えてきた「御国」であり、新約聖書を知るクリスチャンには「千年王国」として啓示されている時代です。
(8)千年王国の最後にサタンと罪人の裁きが行われ、その後、この世界は終わり、罪赦された者は新天新地で永遠に祝福の生活を送ります。
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さて、今日の聖書箇所に戻ります。
「恐れるな、小さい群れよ。御国を下さることは、あなたがたの父のみこころなのである」
(ルカ12:32)
父なる神様は、神を信じる者にこの「御国」を与えようとしておられるのです。
御国とは千年王国のことで、この時代、クリスチャンはこの世で生きてきた時の忠実さに応じて、役目が決められます。
これはルカ19章11節以下のミナのたとえ話の中で語られています。
「御国」の時代が来た時に、神様は私たちを大いに用いようと考えておられるのです。
ですから、イエス様が
「ただ、御国を求めなさい」
(ルカ12:31)
と言われたのは、この時代のことを念頭に置いて今の働きを決めなさい、ということなのです。
未来は必ずこうなると信じて、今の時代の損得にいたずらに左右されず、大きな見通して生きること。
これはクリスチャンにしか持つことを許されていない特権です。
この特権を生かし、少しでも神の御心に沿うた生き方をしていきたいものです。
その労苦は必ず報われると神は約束しておられるからです。
「だから、愛する兄弟たちよ。堅く立って動かされず、いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。主にあっては、あなたがたの労苦がむだになることはないと、あなたがたは知っているからである」
(第1コリント15:58)
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「恐れるな、小さい群れよ。御国を下さることは、あなたがたの父のみこころなのである」
(ルカ12:32)
この言葉に信頼を置き、御国を求める生き方を続けて参りましょう。
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