今日のみ言葉【No.3286】(2024年 2月14日)「ルベンの暴走」
イスラエルがその地に住んでいた時、ルベンは父のそばめビルハのところへ行って、これと寝た。イスラエルはこれを聞いた。
(創世記35:22)
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今日の聖書箇所は、いわゆる「旧約聖書あるある」です。
旧約聖書には、「聖なる書」という漢字から受けるイメージとは当てはまらないような記録があります。
今回は、ヤコブの長子ルベンの所業です。
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ヤコブには4人の妻がいました。
レアとその女奴隷ジルパ、そして、ラケルとその女奴隷ビルハです。
ビルハはダンとナフタリの二人の子を産みます。
ルベンはレアを母とし、ダンとナフタリとは異母兄弟となります。
さて、今日の聖句ですが、
「イスラエルがその地に住んでいた時、ルベンは父のそばめビルハのところへ行って、これと寝た。イスラエルはこれを聞いた」
(創世記35:22)
とあります。
ヤコブの長男ルベンは、父の妻、そして自分の兄弟の母親であるビルハと肉体関係を持ったということです。
これは不倫という言葉では表現しきれないことです。
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この事件を一言で言うと、
「ルベンは父ヤコブに代わって一族の長となろうと謀反を起こした」
ということになります。
古代、王の力はその男性としての性的能力で測られる面がありました。
例を挙げれば、ダビデが年老い、家来が若い娘を選んで王に添い寝させますが、
「王は彼女を知ることがなかった」
(列王紀上1:4)
とあり、性的関係を結ばなかったことが婉曲に表現されています。
すると、
「さてハギテの子アドニヤは高ぶって、『わたしは王となろう』と言い、自分のために戦車と騎兵および自分の前に駆ける者五十人を備えた」
(列王紀上1:5)
とあるように、ダビデの王としての力は衰えたと四男アドニヤは判断し、自分が王位に就こうとしました。
ルベンの行為はこのような例から考えるとわかってきます。
父の妻を性的関係で自分のものにすれば、父より優位になり、自分がトップに立てると考えたのです。
ルベンは長子ですから順当に行けば父ヤコブの財産を相続できるのに、彼の思慮は浅く、早まってしまいました。
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ルベンの暴走に対して、ヤコブはどうしたでしょう?
聖書は、ヤコブという名ではなくイスラエルという名を用い、神の下で新しい性質を持った人が取る行動として、
「イスラエルはこれを聞いた」
(創世記35:22)
とだけ記しています。
彼はルベンの行為を聞きはしましたが、その後、たしなめることもなく、処罰することもなく、結局何もしません。
沈黙するのみです。
これはヤコブの力が弱いので、無かったこととして無視し、闇から闇へ葬ると決めたということなのでしょうか?
いいえ、ヤコブは死の床で、ルベンに対してこう言い残しています。
「しかし、沸き立つ水のようだから、もはや、すぐれた者ではあり得ない。あなたは父の床に上って汚した。ああ、あなたはわが寝床に上った」
(創世記49:4)
ルベンの罪ははっきりと記憶されており、彼はそのゆえに長子としての権利を失いました。
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新約聖書でもこう書かれています。
「まちがってはいけない、神は侮られるようなかたではない。人は自分のまいたものを、刈り取ることになる」
(ガラテヤ6:7)
人はまいたものを刈り取ります。
神を侮ってはいけません。
神の御心に反することをすれば、その時は神は沈黙なさいますが、後で必ず人はまいたものを刈り取らせられるのです。
その時は、しっかりそれを刈り取りましょう。
それが神との関係を正常なものへと戻す秘訣であり、その神の裁きに服する時、神の祝福が与えられる道を歩み直せるのです。
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ルベンの例を通して私たちは学び、神の祝福を得ていく道を歩んで参りましょう。
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