今日のみ言葉【No.2834】(2022年 6月11日)「アブラハムの祝福の契約(2)」
時に主はアブラムに言われた、「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。
(創世記12:1)
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三流上司は「丸投げ」し、二流上司は「細部」にこだわり、一流上司は「○○」を示して、あとは任せるのだそうです。
超一流上司である神様は、三流部下のアブラハムに対してどのような関わりをされたのでしょうか。
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アブラハムは最初から神の命令に完全には従っていませんでした。
あるものはその通りに従い、あるものは自分の思いを通して神の言うこととは反対のことをしながら生きていたのです。
具体的には、
「あなたは国を出て」
はその通りにし、生まれ故郷のカルデヤのウルを出ました。
ここは合格です。
しかし、
「親族に別れ、父の家を離れ」
には従っていません。
父テラと甥のロトを連れて旅に出たのです。
「テラはその子アブラムと、ハランの子である孫ロトと、子アブラムの妻である嫁サライとを連れて」
(創世記11:31)
また、
「わたしが示す地に行きなさい」
も不完全です。
「カナンの地へ行こうとカルデヤのウルを出たが、ハランに着いてそこに住んだ」
(創世記11:31)
「住んだ」とありますから、一時的にハランで休んだわけではなく、長期的に居住していたのです。
アブラハムはカナンの地まで一直線に進んだわけではなく、もしかしたらここで神の御心を捨てる可能性さえあったわけです。
しかし、神はご自分が選んだアブラハムを捨てることはありませんでした。
神のアブラハムに対する関わりは、まず命令を与え、それをどう実行するかは彼の自由と裁量に任せるというものでした。
ただし、放任とか丸投げということではなく、必要な援助を与え、あえて彼の失敗を許容し、それを通してさらに成長させようという超一級上司の関わりをされたのです。
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私たちは現在の戦争を通してこのことを如実に見ています。
世界中の軍事専門家たちが、ロシア軍の予想外の弱さとウクライナ軍の大善戦に驚いています。
自衛隊の元陸将であった渡部悦和氏の説明によると、ウクライナ軍はミッション・コマンド型の戦術を採用しているのだそうです。
これは、指揮官は部下に命令を与えますが、その任務を遂行するための方法は部下に委任し、詳細な指示は最小限に抑えるというものです。
これだと、戦場での変化に臨機応変に対応でき、現場の兵士たちの自由と創造性が発揮できます。
ただし、この方法は基本的に上官が部下を信頼していなければ実行できません。
信頼され任されているという実感の中にあって、部下は指揮官が何を望んでいるのかを理解し、主体的に意思決定をするのですから、士気は上がるわけです。
一方、ロシア軍は「命令で動く戦術」です。
先の渡部氏の言によれば、ロシア軍の上官は基本的に部下の兵士たちを信頼していないのだそうです。
ですから、「ここはこうしろ、あそこはこうしろ」と、指揮官は詳細な命令を発し、それに完璧に従うように求めます。
兵士たちは上級部隊の命令がないと動けませんし、動こうとしないわけです。
こうなれば、現場の状況の変化に柔軟に対応して作戦変更するなどということは不可能になります。
軍事専門家たちは、これが原因でロシア軍は同じ失敗を繰り返しているのだと理解しているそうです。
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神がアブラハムに対して最高の関わりをしているように、私たちに対しても超一級品の関わりをなさいます。
神から信頼されているので、あえて失敗もさせていただける恵みの中で生かされていることを知りましょう。
あなたなりの御心への歩みが今日も進められますように…。
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