今日のみ言葉【No.2755】(2022年 2月26日)「怒りをおそくする」
怒りをおそくする者は大いなる悟りがあり、気の短い者は愚かさをあらわす。
(箴言14:29)
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怒っても良いことはないとわかってはいても、怒りが出る時は出るものです。
私たちの古い性質は
「生れながらの怒りの子」
(エペソ2:3)
だからです。
まったく怒らない人になれるのは当分先のこととしても、聖書はまず怒りを遅くする工夫をせよと語ります。
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今日の聖句は、人生の処方箋がたくさん詰まった箴言からです。
「怒りをおそくする者は大いなる悟りがあり、気の短い者は愚かさをあらわす」
(箴言14:29)
怒りを爆発させるのをなるべく遅くすると、その間に有益な気づきが与えられるということです。
「なぜ私はこんなに腹を立てているのだろう?」
という問いを自分に発してみるのです。
すると、今の状態はあってはならないものだと感じている自分を見出します。
現在の状況を否認したいのです。
なぜなら、それは自分の立場を危うくしているからです。
その典型がコロナ禍で現れた「自粛警察」と言われる方々です。
この人たちは、自粛要請に応じない個人や商店を私的に取り締まり、嫌がらせをする等の行動に走るまでになりました。
これを脳科学的に説明すると、脳の扁桃体という部分が不安や恐怖で興奮し、戦闘モードに入り、他人を攻撃したくなるからなのだそうです。
不安になるとそれを発散したくなる。
その行動が他者への攻撃、すなわち怒りとなって現れるわけです。
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怒りを遅くする方法は様々ありますが、自分が感じている怒りの状況を文字にして書き出すと、その分時間も取りますし、自分を客観視できるので効果的です。
誰かを怒鳴りつけたくなった時、即座に行動に移さず、その負の感情をノートに書き出すのです。
それだけで相当スッキリした気分になることは保証できます。
ただし、それを続けていくと、ネガティブな記憶が強化され、恨みをため込むことにつながりかねません。
そこで、「賢者のワーク」という方法をお勧めします。
以下がその方法です。
(1)怒りを感じたら、そのマイナス感情をノートに書き出し、30分以上放置します。
(2)次に、そのノートを、あなたが書いたのではなく、「あなたの友人が書いたもの」と思って読み直します。
(3)そして、賢者になったつもりで、その「あなたの友人」へのアドバイスを書き加えます。
たとえば、
「そんな些細なことであなたの大事な時間を使うのはもったいないよ」
「世の中、よくあることじゃないですか」
「相手は小物なのだから大物のあなたはどっしりしていれば良い」
等です。
こうして自分を客観視できるようになると、かなり冷静に自分を観察できるようになり、怒りの爆発を後で行えるようになりますが、周囲の人が笑って迎え入れられるようなやさしい爆発となります。
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あるラーメン屋さんにいた時のことです。
他のお客とラーメン屋のおばちゃんがもめています。
様子を見ていると、客のほうが理不尽な振る舞いをしていることが明らかです。
とうとうそのお客は捨て台詞を吐いて去って行きました。
私は
「おばちゃん可哀想だな。これじゃあ頭にくるよな」
と思って見ていると、やはりそうです、彼女はこう言いました。
「何だ、あんな客。二度と来るな!」
と言った次の言葉が忘れられません。
「…、と言う人の気持ちがわかるような気がするわ」
と言って、サッと気分を切り替えて、我々他のお客の接待に回ってくれました。
さすが百戦錬磨の商売人。
怒りの料理の仕方の手際の良さに、こちらのイヤな気分も吹っ飛び、彼女の怒りの発散の仕方がむしろ精神的スパイスとなって、ラーメンの味を引き立てた感じがしました。
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怒りを遅くする今日として参りましょう。
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