今日のみ言葉【No.2673】(2021年11月 8日)「キリスト教イロハ(194)『オバデヤ書』」
主の日が万国の民に臨むのは近い。あなたがしたようにあなたもされる。あなたの報いはあなたのこうべに帰する。
(オバデヤ1:15)
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江戸時代には「仇討ち(あだうち)」が正当化されていました。
殺人などの重罪を犯した者が自国より外に出ていったら、その藩の警察権力は及びません。
それでは逃げ得となり正義が成り立たないので、敵(かたき)を追って成敗するという仇討ちが全国的に認められていたのです。
オバデヤ書ではエドムが神に罰せられる預言が残されています。
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エドム族はエサウの子孫です。
エサウとは誰かと言うと、創世記に出てくるヤコブの双子の兄の方です。
ヤコブからイスラエル民族が出ましたから、エドムとイスラエルは同じ先祖を持っている血縁関係にあると言えます。
ですから、イスラエルから見たエドムは申命記にこう書かれています。
「あなたはエドムびとを憎んではならない。彼はあなたの兄弟だからである」
(申命記23:7)
ところが、イスラエルは完全にこの律法に従っていたわけではなく、ダビデの時代にはエドム人と戦い、彼らを圧迫した事実があります。
両者の関係は良くなかったのです。
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さて、年月が経ち、イスラエルがバビロン捕囚の憂き目に遭ってエルサレムが陥落した時、エドムはバビロニアに加担してエルサレムを略奪し、住民の逃れる者を殺すという行為をしました。
助けるでも傍観するのでもなく、侵略者の側につき、ヤコブという名前に代表されるイスラエルの滅亡を喜び、さらに苦しみを加えたのです。
人間的見方からすれば、「どちらもお相子(あいこ)」、「喧嘩両成敗」として済ましそうなところですが、神の目はそうではありません。
「主の日が万国の民に臨むのは近い。あなたがしたようにあなたもされる。あなたの報いはあなたのこうべに帰する」
(オバデヤ1:15)
との御言葉からわかるように、エドムがヤコブにしたことは、そのままエドムに返ってくるというのです。
つまり、神は諸国民を起こしてエドムを滅ぼされるということです。
ここで覚えておかなければならないことは、これは神様がイスラエルをえこひいきして、仇討ちをしてあげたということではありません。
神は公正な方であり、悪は悪として裁かれます。
大事なことは、神は悪を決して見過ごしにされない御方であること。
そして、神はイスラエルの苦難に対して無関心でおられるのではないということです。
この信仰をオバデヤ書の中で見出す時、たった1章しかないこの書が、神からあなたへのメッセージの塊となって伝わってくるのです。
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神の目を意識し、御心を果たすことに努める今日として参りましょう。
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