今日のみ言葉【No.2616】(2021年 8月30日)「キリスト教イロハ(176)『歴代志上』」

「それであなたは慎みなさい。主はあなたを選んで聖所とすべき家を建てさせようとされるのだから心を強くしてこれを行いなさい」
(歴代志上28:10)

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女優の中村メイコさんは、終活を意識し、80歳の時に2階建ての豪邸からマンションに移る決心をしました。

彼女は大事なものから捨てたと言います。

子役時代にエノケンさんからもらった大事な人形を捨て、靴・衣装・ビデオ・食器を処分し、高倉健さんと江利チエミさんの結婚式の写真にハサミを入れる…。

トラック7台分の「ゴミ」となった思い出の品を整理した後、メイコさんはこう思ったそうです。

「『ああ、これでいつでも死ねる――』。ガランとした部屋に立って、思った。この清々しさ、気持ちのよさは、片付けを頑張った私に神様がくれたいちばんのプレゼントだ」
(ミモレ mi-molletより mi-mollet.com/articles/-/30747

聖書の中の歴史書も、すべての事実を羅列しているのではなく、テーマに沿って出来事を取捨選択し、編集されて書かれてあります。

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列王紀と歴代志とは、共にイスラエル王国の歴史を記した書です。

両書に書かれてある歴史の事実は変わりませんが、その記述に著しい違いがあります。

列王紀では北イスラエルと南ユダの歴史が交互に書かれているのに対して、歴代志では南ユダが中心になっています。

歴代志の主題は、「正しい神礼拝が世界を正しく存続せしめるのである」ということです。

歴代志上の内容は、

(1)アダム以来の系図(1〜9章)

(2)ダビデの治世(10〜29章)

となっています。

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歴代志上ではダビデの良い業績のみが記されています。

彼は神殿建築の功労者であったからです。

ですから、ダビデとバテシバとの姦淫の記事は残されていません。

歴代志の編集者は、神殿を中心に神礼拝が行われることにスポットライトを当て、そのテーマに沿わないものはカットしたのです。

ここに、古代イスラエルの民がいかに神殿を重視したかがわかります。

これが新約の時代、

「この人は、わたしは神の宮を打ちこわし、三日の後に建てることができる、と言いました」
(マタイ26:61)

と、イエス・キリストを訴える口実となったり、

「神殿を打ちこわして三日のうちに建てる者よ。もし神の子なら、自分を救え。そして十字架からおりてこい」
(マタイ27:40)

と罵る背景となっていたのです。

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旧約聖書の流れの先に新約聖書があります。

新約の恵みをより良く、深く知るために、旧約聖書の通読にチャレンジしましょう。

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