今日のみ言葉【No.2607】(2021年 8月19日)「キリスト教イロハ(173)『サムエル記下』」
ダビデは人をつかわしてその女のことを探らせたが、ある人は言った、「これはエリアムの娘で、ヘテびとウリヤの妻バテシバではありませんか」。
(サムエル記下11:3)
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英語圏の名前で"David"があります。
カタカナでデイビッドとかデビッドとか書かれると、俳優やミュージシャンの顔が思い浮かびます。
Davidという名前の由来は、今日取り上げるダビデです。
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サムエル記下には、ダビデが王となり、イスラエル十二部族全体をまとめ上げ、統一王国を完成した歴史が記されています。
その内容は、
(1)ダビデ王朝の成立(1〜8章)
(2)ダビデ統治の黄金時代(9〜20章)
(3)ダビデ王朝の末期(21〜24章)
となっています。
破竹の快進撃で次々と敵を打ち破り、カナンの地を平定した有様は次の一句で示されます。
「主はダビデにすべてその行く所で勝利を与えられた」
(サムエル記下8:14)
この千年後にイエス・キリストが地上に誕生し、救い主として公に現れた際、人々がイエス様に期待したイメージはまさにこれです。
「そして群衆は、前に行く者も、あとに従う者も、共に叫びつづけた、『ダビデの子に、ホサナ。主の御名によってきたる者に、祝福あれ。いと高き所に、ホサナ』」
(マタイ21:9)
サムエル記下を読むと、新約時代の人々の気分がわかり、聖書がより深く理解できるようになります。
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しかし、ダビデには大きな失敗があったことをサムエル記下は逃さず書き残しています。
それは11章以下に記されているウリヤの妻バテシバとの問題です。
律法では姦淫、現代の言葉で言えば不倫関係に陥ったダビデは、自分の身を守るために王としての権限を濫用し、ウリヤを戦場で戦死させます。
ダビデは不倫の子を身ごもっていたバテシバを妻として迎え、表面上は何の問題もなく事を納めたつもりになっていました。
「その喪が過ぎた時、ダビデは人をつかわして彼女を自分の家に召し入れた。彼女は彼の妻となって男の子を産んだ」
(サムエル記下11:27)
神はこのことを見過ごされたのでしょうか?
いいえ、続けてこう書かれています。
「しかしダビデがしたこの事は主を怒らせた」
(サムエル記下11:27)
神の恵みによって偉大なわざを成し遂げたダビデでしたが、その発展のために彼は高慢になっていたのです。
そこにサタンのつけ込む隙がありました。
彼の罪は預言者ナタンによって明らかにされ、白日の下に晒されます。
生まれ出た子は間もなく死んでしまいます。
これは神の裁きでした。
しかし、ダビデは自分の罪を告白し、悔い改めました。
「ダビデはナタンに言った、『わたしは主に罪をおかしました』」
(サムエル記下12:13)
神は彼の罪をゆるされました。
「ナタンはダビデに言った、『主もまたあなたの罪を除かれました。あなたは死ぬことはないでしょう』」
(サムエル記下12:13)
イスラエル史上、どんなに立派な人でも神の前では欠けがあり、罪人です。
ここがダビデとイエス・キリストとの違いです。
イエス・キリストにはまったく罪がなく、完全な人として生涯を送り、神の小羊として十字架で捧げられ、全人類の罪を贖ってくださったのです。
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ダビデと自分とを重ね合わせながらサムエル記下を読んでみると、その内容がより身近に感じられるようになります。
聖書を読んで、神の義の厳しさと愛の深さを知る一日として参りましょう。
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