今日のみ言葉【No.2599】(2021年 7月30日)「中風の人の癒やし(4)」
みんなの者は驚嘆してしまった。そして神をあがめ、おそれに満たされて、「きょうは驚くべきことを見た」と言った。
(ルカ5:26)
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アメリカで飛行機(セスナ機)の免許を取った人の話です。
訓練プログラムの中に「天地上下の逆さ飛行」がありました。
実際やってみると、頭に血が上る感覚などなく、ただ、
「上は青い空。下は茶色の地面」
が不意に、
「上が茶色の空。下が青い地面」
に見えたというのです。
ここで自分の感覚に頼って上昇しようとしたら、実際は真っ逆さまに地面に落ちてしまいます。
ですから、教官はその場で
「計器を見て操縦せよ。自分の感覚に頼るな」
と教えます。
自分の感覚に逆らって、計器が示す方に従って操縦しなければならないのです。
御言葉を頼りにするとはこのようなことではないでしょうか。
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イエス様の奇跡を見た人々の次の行動もそれと同じになるべきですが、どうやら3種類の人に分かれたようです。
「すると病人は即座にみんなの前で起きあがり、寝ていた床を取りあげて、神をあがめながら家に帰って行った」
(ルカ5:25)
これに対して、
「みんなの者は驚嘆してしまった」
(ルカ5:26)
のは当然です。
ここで大多数の人は
「そして神をあがめ、おそれに満たされて、『きょうは驚くべきことを見た』と言った」
(ルカ5:26)
となりました。
神の存在を再確認した人々です。
2番目に、キリストの弟子たちです。
彼らは大いに自分たちの信仰を強めたでしょう。
「イエス様こそまことの救い主だ!」
ただし、まだこの段階では、彼らの確信はそれまでの体験と直感によるものであり、御言葉に深く根ざしたものではありません。
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さて、皮肉なことに、計器を見て操縦しようとした人たち、つまり、一番聖書の御言葉に忠実であろうとしたのは律法学者とパリサイ人です。
すぐに信じない彼らこそ模範的求道者の立場にいました。
ナザレのイエスなる人物が真のメシアかを観察するために来ていた彼らは、この中風の人の癒やしの奇跡を境にして、本格的に調査に乗り出します。
今回の奇跡までは自分たちの間で議論するだけでしたが、これ以降、徐々に口出しし始めます。
次のレビの回心のところでは、まず弟子たちに対して、そしてとうとうイエス様に直接質問します。
律法学者とパリサイ人は、まるでイエス様にまとわりつくストーカーのようにその一挙一投足を見、本当に旧約聖書で預言された救い主であるのかどうかを確かめるため、監視し始めるのです。
ただし、この場合必要なのは、虚心坦懐(きょしんたんかい)に物事を見る心です。
自分の思いを捨て、心を空しくし、教えていただく態度でイエスなる人物に接するべきなのです。
これができていたニコデモはイエス様の真の姿を見抜くことができました。
しかし、彼らの心の中には先入観と偏見がありました。
首都エルサレムで高等教育を受けたわけでもない、田舎のナザレの大工の息子。
これが彼らの心を曇らせ、正しい判断にたどり着くのを妨げたのです。
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現状維持の人も、直感で進む人も、なかなか信じない人も、すべて神の愛の目で見られています。
あなたが謙遜な心で今日も神様と向かい合われますように…。
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