今日のみ言葉【No.2389】(2020年10月26日)「キリスト教イロハ(107)『処女懐胎(1)』」

『ヨセフの夢』アントン・ラファエル・メンス

ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻として迎えるがよい。その胎内に宿っているものは聖霊によるのである。
(マタイ1:20)

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最近、高齢者が運転する交通事故の裁判で二つの対照的事例がありました。

A.謝罪はしたが自分の無罪を主張した例。

B.一審で無罪判決が出たが、二審で被告側が有罪を申し出た例。

Bの場合、自分が不利になる申し出をしたので、本当に自分の罪を償いたいという気持ちがあると裁判所から見なされ、それを含めた判決になるだろうと言われています。

どちらが「申し訳なかった」という謝罪の真実度が高いかと問われれば、それはBのケースだと言わざるを得ません。

聖書の内容が真実であると言えるのは、弟子たちがイエス様を見捨てて逃げ去った等の自分たちに不利な証言があえて書かれてあるところにあります。

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イエス・キリストは男性を知らない処女マリヤから誕生したと聖書は記しています。

これを処女懐胎(しょじょかいたい)と言います。

あまたある奇跡の中でも、これほど論議を呼んだ奇跡はないと思われます。

なぜなら、他の奇跡、たとえばキリストが水の上を歩いたとか、5千人の給食の奇跡は論理的説明はし難いですが、処女懐胎に関してなら、一刀両断、

「これは奇跡でも何でもなく、マリヤの不倫だ」

と人間的説明ができるからです。

当然、婚約者のヨセフもそう思ったでしょう。

あるいは、マリヤは精神的に病んでいると考えたかもしれません。

しかし、聖書は

「ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻として迎えるがよい。その胎内に宿っているものは聖霊によるのである」
(マタイ1:20)

と記しています。

キリスト教会はそれ以来、処女懐胎の奇跡はその通りにあったのだと代々伝えているのです。

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キリスト教の伝道をする側からすれば、これほど伝道がしにくくなる奇跡はありません。

しかし、これをまともに語ったら当然疑問を呼ぶことが、あえて聖書に記されているということは、かえってそのことが本当であったという強力な証明になっているのです。

表面的には荒唐無稽(こうとうむけい)と見えるかもしれませんが、実は真実なのでその奥には深い内容があるのです。

次回、その神の深い御計画を見ていきましょう。

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聖書の奇跡をそのまま受け取り、その意味を考える読み方をして参りましょう。

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