今日のみ言葉【No.2265】(2020年 5月11日)「キリスト教イロハ(68)『七十人訳聖書(2)』」
あなたのみ言葉はいかにわがあごに甘いことでしょう。蜜にまさってわが口に甘いのです。
(詩篇119:103)
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日本で生まれ育ったアメリカ人宣教師の子供がいます。
彼ら、彼女らと話してわかることは、味感覚がほぼ日本人だということです。
「海苔うまいよねー。昆布好きなんだー」
彼らが一番困るのは、英語がペラペラだと同級生たちから思われることだそうです。
両親が英会話教室の先生をしているのですからなおさらです。
しかし、日本という外国で暮らし、日本の学校に行っていれば、日本語に触れている時間のほうが圧倒的に多くなります。
一応バイリンガルですが、親と話す英語よりも日本語を使っている方が楽だというのが本当です。
これと同じことがユダヤ人家庭でも起きたのです。
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エジプトのアレキサンドリアに住むユダヤ人は、ディアスポラと言われる人たちでした。
ディアスポラとは「離散した」という意味です。
歴史的に見ると、ユダヤ人は本当に世界各地に散らされたことがわかります。
まず紀元前722年、北イスラエル王国がアッシリヤによって滅ぼされ、雑婚政策によってイスラエル十部族はその当時の世界の様々な地域に移住させられました。
残った南ユダ王国でしたが、紀元前586年にバビロンへ補囚に連れて行かれました。
そして紀元70年、イスラエルはローマ帝国によって完全に滅ぼされ、その後約1900年間、ユダヤ人は国を持たない民族として世界を流浪します。
それでも彼らが民族としての統一性を失わなかったのは奇跡的出来事です。
それは聖書に基づく信仰生活を続けたからです。
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ところが、人生には問題の種は尽きません。
アレキサンドリアのユダヤ人の子供たちは、先に述べたアメリカ人宣教師の子どもたちのように、親と同じ言葉を使うことが少なくなり、ついにはその当時広く使われていたギリシャ語しかわからなくなってしまったのです。
これはコミュニケーションが取れなくなるという問題以上に、聖書が読めず、神の言葉が伝わらないという大問題につながります。
ここで2つの選択が考えられます。
(1)子供たちにヘブル語の授業をし、ヘブル語聖書を読めるようにする。
(2)ヘブル語習得をあきらめ、聖書を彼らが理解するギリシャ語に翻訳して読んでもらう。
彼らは(1)でなく(2)を選びました。
そして七十人訳聖書の作成が始まったのです。
それはユダヤ人コミュニティーが異邦人社会の影響に屈したということだったでしょうか?
後にそこに大きな神の御計画が横たわっていたことがわかります。
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御言葉の素晴らしさを伝えるために、今日、私たちができる最善のことをして参りましょう。
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