今日のみ言葉【No.2125】(2019年10月21日)「キリスト教イロハ（23）『エクレシア』」
キリスト・イエスにあってきよめられ、聖徒として召されたかたがたへ。
（第1コリント1:2）
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プロ野球にドラフト会議というものがあります。
各球団が希望する新人選手を指名し、重なった場合は抽選となります。
当の選手にとっては「就職先」が決まることになるのですから、自分の運命を左右する重大な会議です。
各球団にとっても有力なプレイヤーを獲得できれば優勝の確率が高まりますから、チームの状況をじっくり考えた上での人選に知恵を絞ります。
今年のドラフト会議では阪神タイガースが6名指名した中で、5名が高卒の選手でした。
高校を出たばかりでまだプロの身体作りがなされていない18歳の選手たちが、来年一軍ですぐに活躍できるかと言うと疑問です。
ではなぜ監督はそんな未熟な人たちを自分のチームに呼ぼうとしたのでしょう？
これは目先の勝利よりも将来のチーム作りを考えた結果としての選びです。
今すぐ即戦力として役に立たなくていいのです。
監督が描く壮大な計画の中で自分が指名されたのだと理解し、「あなたが必要だ」と呼び集められたのだということに誇りを持ち、そこで一生懸命自分の技量を磨いていけばよいのです。
やがて「ここ一番！」という時に使ってもらえるでしょう。
教会に集められたクリスチャンとはそのような存在なのです。
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「教会」と訳されているギリシャ語は「エクレシア」です。
この語は「エカレオー（呼び出し集める）」という動詞が元となっており、ある一定の目的のために家から呼び出し集められた議会を意味していました。
新約聖書では政治的意味から転用され、神によって召し出された人々の群れをエクレシア、すなわち教会と呼びました。
日本語の教会という漢字からは、「何かを教わる会合」というような印象を持ちますが、教えられる所と言うよりは神から呼び集められた所というのが本来の意味です。
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クリスチャン一人々々は、自分の好みで教会にいるのではなく、何となくいるのでもありません。
神様から呼び集められたので、そこにいるのです。
たとえ今の自分が未熟で不十分であろうと、神様に呼び集められた者として、もっと言えば教会というキリストの体の一部として認められているのです。
それはコリント人への手紙を読むとわかります。
コリント教会のクリスチャンたちはこの世の人以下の道徳的レベルにあり、問題のある教会でした。
しかし、パウロは彼らはエクレシアだ、神に呼び集められた人たちだ、という態度を崩していません。
その手紙の冒頭の挨拶部分に
「キリスト・イエスにあってきよめられ、聖徒として召されたかたがたへ」
（第1コリント1:2）
と彼が書き記していることでそれがわかります。
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もし天にドラフト会議があるなら、私たちは数多（あまた）の人類の中から「この人」と指名され、神様のチームのメンバーとして呼び集められた野球初心者のようなものです。
現段階では実力はまだまだですし、チームプレイということも理解していないので教会の人間関係に支障をきたすこともあるでしょう。
対抗するこの世のチーム、サタン軍団に簡単に負けるような状態でもあるでしょう。
しかし、私たちは
「キリスト・イエスにあってきよめられ、聖徒として召された」存在なのです。
やがて自分がなぜ選ばれたのかを知る時が来るでしょう。
それまで、実力を磨く日々を送るのです。
あなたを選んだ御方は、選んだ責任を負って下さいます。
その方の信頼を一身に受け、御心の方向にチャレンジするのが私たちに与えられている役目なのです。
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聖徒として召されている恵みを覚える今日として参りましょう。
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