今日のみ言葉【No.2114】(2019年10月 7日)「キリスト教イロハ(20)『いやし』」

2019年10月7日

また群衆はイエスにさわろうと努めた。それは力がイエスの内から出て、みんなの者を次々にいやしたからである。
(ルカ6:19)

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アメリカのフラー神学校で勉強した時、ピーター・ワグナー教授の「癒しの伝道」(Healing Ministry)の授業を受けたことがあります。

講義の最後に課題が出され、癒しの祈りを10人に行った実例をレポートとして提出しなければ単位はもらえません。

「私が祈っても誰一人癒されないのではないか」

と不安に怯える心をなだめながら、やるべきことをやった結果、結構な割合で人は癒されました。

本当にすっかり症状が無くなった人、痛みや苦痛が緩和した人、何も起こらないままの人、気分的に良くなった人等、様々ありましたが、たとえからし種ひと粒ほどの信仰でも、信じて祈る時、現代でも癒しは起こることを体験させていただきました。

癒されるか癒されないかは神様の側で決めることですから、人間の力でなされることではありません。

ただ、神には癒しの力があると信じ、私たちはその器となって祈るのみです。

私たちの信仰を通して神様の力が及ぶのです。

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イエス・キリストは多くの人を癒されました。

特に安息日に人を癒された記事が聖書に残されてあります。

ところが、モーセの十戒では安息日には働いてはならないことになっています。

「七日目はあなたの神、主の安息であるから、なんのわざをもしてはならない」
(出エジプト記20:10)

癒しは医療行為ですから仕事に分類されます。

よって安息日には人を癒してはならない、というのが当時の宗教的指導者の考えでした。

しかしイエス様は、安息日にあえて人を癒やすことにより、人の命は律法の下に位置するではなく、人間の存在は律法より遥かに尊いもので優先されるべきことを示されました。

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癒すことによって、イエス・キリストは神の国の支配が近づいていることを教えられたのです。

しかし、癒しのためにこの世に来られたのではありません。

ここが肉なる人間の思いと霊なる神の思いと異なるところです。

人間はあくまで自分の側からしかものを見ませんから、今の自分の生活が支えられ、何の痛みも苦しみもなければそれで良いと考えます。

したがって、それを妨げる病や苦しみを取り除いてくれと望みます。

極端に言えば、今のこの苦しい症状さえ取り去ってくれれば病気の原因が解決されなくても良い、というわけです。

しかし神は現世の苦しみは人間の罪が根本的原因だとご存知ですから、その罪の解決のために救い主イエス・キリストを遣わされたのです。

イエス様はご自分が救い主であることを人々に知らせるため、その伝道生涯の前半では来る人々を次々と癒されました。

「また群衆はイエスにさわろうと努めた。それは力がイエスの内から出て、みんなの者を次々にいやしたからである」
(ルカ6:19)

しかし、イスラエルの宗教的指導者は、その力は悪霊によるものだと断定し、イエス様を救い主としては認めず、公式に否定しました。

「また、エルサレムから下ってきた律法学者たちも、『彼はベルゼブルにとりつかれている』と言い、『悪霊どものかしらによって、悪霊どもを追い出しているのだ』とも言った」
(マルコ3:22)

この直後から、イエス様の教えは「たとえ」によるものと変わり、本当にイエス様を救い主と信じる者以外、真の意味が悟られないものとなりました。

また、誰でも癒される時代から、イエス様は救い主で病を癒される御方だと信頼する人にしかその癒しの力が現れないようになさいました。

現代までその時代は続いています。

ですから、癒しには信仰が必要なのです。

そして癒しとはあくまでその人の魂が救われるための橋渡しにしか過ぎないのです。

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神の癒しの力を信じ、祈っていきましょう。

信仰を通して肉体も魂も救われ、救いの完成を目指す者として今日も進んで参りましょう。

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