今日のみ言葉【No.2068】(2019年 8月 5日)「キリスト教イロハ(7)『アベル』」

2019年8月5日

新しい契約の仲保者イエス、ならびに、アベルの血よりも力強く語るそそがれた血である。
(ヘブル12:24)

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ジェームズ・ディーン主演の映画『エデンの東』(1955年アメリカ)は、多くの人々から名作中の名作という評価を受けています。

●ユーチューブ動画

兄弟間の確執を描いたこの作品の下敷きとなっているは、旧約聖書のカインとアベルの物語です。

人類最初の兄弟は愛し愛される関係ではなく、兄が弟を殺すというおぞましい結果になったことを聖書は記しています。

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アベルはアダムとエバの間に生まれた子で、兄はカインです。

創世記第4章1節~8節を読むと、兄カインは弟アベルを妬み、彼を殺してしまいました。

二人が出した神への供え物で、アベルの方が受け入れられ、カインの方は退けられたからです。

アベルという名前のヘブル語「ヘベル」の意味は、「息(いき)」とか「空(くう)」ですが、自分の罪を認めず、謝罪もしない兄カインの前で、まさにその名の通り、彼の存在は無視され、空しくなっています。

神はしらを切るカインに対して

「あなたは何をしたのです。あなたの弟の血の声が土の中からわたしに叫んでいます」
(創世記4:10)

と追求します。

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アベルの血の声は何と言っているのでしょうか?

すぐに考えつくのは、恨みと復讐の声です。

「よくもやったな。忘れないぞ。今に見ていろ。きっと仕返ししてやる」

しかし、神の耳に届くのは恨みの声ではなく、身の潔白を主張する声でしょう。

「私が一体何をしたからこんな目に遭うのでしょうか。私がなにか悪いことをしたのでしょうか。私は悪くありません。どうか神様、正しい裁きをし、罪を罰して下さい」

人類の歴史はこの声で埋まっているのです。

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このアベルの血の声は、イエス・キリストの十字架の血によって静まりました。

「 新しい契約の仲保者イエス、ならびに、アベルの血よりも力強く語るそそがれた血である」
(ヘブル12:24)

神の御子というこれ以上ない尊い存在が、カインを含む全人類の罪の裁きを代わりに身に受け、罪の代価を全て支払って下さいました。

ですから、キリストの十字架の救いという福音が伝えられ、人々がそれを受け入れるところでは、アベルの血の声は止むのです。

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あなたにも、アベルのように見過ごされ、泣き寝入りするしかなかったことがあるかもしれません。

その時上げたあなたの声は、誰からも無視されたかもしれませんが、神ただ一人はじっと聞いておいでになりました。

あなたの「アベルの血」は、「キリストの血」によって報われます。

それがどんな形で人生に現れてくるかはわかりませんが、「アベルの血よりも力強く語るそそがれた血」を流して下さったキリストが共にいて、私たちに最善を成してくださることを信じつつ歩んで参りましょう。

そこに恨みから解放された人生が待っています。

神が示す道を今日も歩まれますように…。

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