今日のみ言葉【No.2037】(2019年 6月18日)「弟子の資格(5)」

2019年6月18日

人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか。
(マルコ8:36)

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人生百年時代と言われるようになりました。

この言葉は日本人が長生きできるようになったということ以上の意味を持っています。

百年時代には、前半と後半、同じ時間があるからです。

成人して20歳から60歳までの40年が前半、そして60歳から100歳までの40年が後半です。

かつてはほとんどの人が前半で人生が終了し、後半の人生など考える必要もありませんでした。

しかし、私たちは今までの日本人が経験しなかった後半の人生の生き方を模索しなければならなくなったのです。

その点、クリスチャンはさほど揺らぎません。

永遠の命が与えられているので、人生50年だろうが100年だろうが200年だろうが、永遠という観点から今を見る生き方に変わりはないからです。

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永遠の生命とは、いわゆる「不老不死」の体を得ることではありません。

また、肉体が死んで、あの世で得る命でもありません。

イエス・キリストを自分の罪からの救い主と信じた瞬間に、人は霊的に新たに生まれ、その時に神から与えられる質的に新しい命を永遠の命と言うのです。

人は皆死によって人生に限界が定められ、縛られたままです。

この悪魔の支配をキリストが十字架で打ち破ってくださり、クリスチャンは死の縄目から解放されました。

私たちは肉体の死という自然の死を迎えますが、その先に復活があり、永遠の世界を神と共に暮らすことが約束されています。

この永遠の生命が与えられていると意識する人生では、生き方が変わるのです。

キリストを信じる前、永遠の命ではなく限界のある命しかない世界では、この世が全てです。

この世でいかに良い思いをするか、自分の能力を最高に発揮するかが人生の目的であり、目指す焦点となります。

これが「全世界をもうける」人生です。

この世の全てが自分の思うがままになること。

限りある人生はここを目指します。

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しかしキリストはその生き方に警告を発しています。

「人が全世界をもうけても、自分の命を損したら、なんの得になろうか」
(マルコ8:36)

これは説明するまでもないほど明らかなことです。

全世界を手に入れたとしても、その直後に死んでしまったら、その全世界は他の人の手に移り、あなたのものではなくなるのです。

ですから、イエス様はこの言葉の直前の節で、

「自分の命を救おうと思う者はそれを失い」
(マルコ8:35)

と言われています。

そして、別の生き方、命を得る生き方を示してくださっています。

「わたしのため、また福音のために、自分の命を失う者は、それを救うであろう」
(マルコ8:35)

キリストを信じ、永遠の命を得た者は、今度はその命を失う方向、つまり十字架を負う生き方をしなさいということです。

そうすれば、命を失うどころかそれを救い、永遠の命が輝き出す人生となるのです。

これを一言で言えば、他者のために生きる人生、与える人生ということができるでしょう。

自分のためでなく人のために生きる時、人はこの世的には確実に損をしますが、そこに自分も他者も生かす本当の喜びがあるのです。

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ある無牧の教会に新任の牧師一家が赴任してきました。

彼は一生懸命伝道しましたが、相変わらず誰一人救われる者は出ませんでした。

教会付属の幼稚園がありましたが、若く、経営に未経験な彼では職員との折り合いもうまくは行かなかったようです。

それでも彼の神と人とに奉仕する姿勢は変わりません。

7年間、牧師は十字架を負い続けましたが、何の実も得られず、いよいよ次の教会へ移ることになりました。

しかし、最後の礼拝で洗礼を受けるという人が現れたのです。

それが若い二十歳の健康そうな男性で、これから神学校へ行って牧師を目指そうと決心した人…、だったらまさしくドラマです。

実際は46歳の家庭の主婦でした。

牧師は神に感謝し、大粒の涙を流して洗礼を授け、翌日、次の赴任先へと向かっていきました。

教会はまた無牧に戻りました。

さて、その後どうなったでしょう。

最後に洗礼を受けたその主婦は、純粋な信仰を保ち、自分がクリスチャンであることを証しし、家庭集会を開くほどになりました。

そして、その地域の方々が

「ああ、○○さんね。あの人はあちらの人だからお葬式は教会でやるんだ」

と言うほどになり、多くの人々に影響を与え、彼女を通して信仰に導かれている人が次々と生まれています。

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十字架を負う人生に敗北はないのです。

十字架を負った瞬間から、永遠の命は働き出し、やがて時至り、神の御わざを喜びを持って見させていただけるのです。

恐れず、十字架を負い、神が与える命を自分のものとして参りましょう。

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