今日のみ言葉【No.2023】(2019年 6月 1日)「この世の旅人」
愛する者たちよ。あなたがたに勧める。あなたがたは、この世の旅人であり寄留者であるから、たましいに戦いをいどむ肉の欲を避けなさい。
(第1ペテロ2:11)
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「人間には様々な欲求があります。一番強いのが睡眠欲。次に食欲、性欲、海水浴(笑)」
牧師のジョークにはいろいろな意図があります。
聴衆が話を聞くのに飽きてきたなとキャッチした時には、疲れをほぐすジョーク。
理論理屈で終わってほしくなく、自分自身に当てはめてもらいたい時には、身近な実生活の失敗談ジョーク。
そして、肉の欲や性関係等のデリケートな話をする時には、聞く方も少し緊張して身構えますから、ジョークを言ってアハハと笑ってもらいます。
そうやって心に麻酔をかけてから、手際よくメスを入れ、聞く側が切られているのを感じないようにして話すのが老練な牧師のわざです。
さて、今日の聖句ではさすがにジョークは使っていませんが、「肉の欲を避けなさい」と言う前に何と書かれてあるでしょうか?
そこがポイントとなります。
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それはこれです。
「あなたがたは、この世の旅人であり寄留者であるから」
(第1ペテロ2:11)
「旅人」「寄留者」がキーワードです。
私たちが生きているこの世界が全てなのではなく、ここはほんの一時的に立ち寄った世界なのだという主張です。
私たちはこの世に旅行に来た「旅人」であり、やがて次の地へ移る者です。
また、母国から離れて外国に住んでいる「寄留者」です。
つまり、この世にいるのはほんの一時的な期間だというのです。
ここに存在するのが全てではなく、次の世界、すなわち天の御国で過ごす永遠の世界が本質なのです。
「たましいに戦いをいどむ肉の欲を避けなさい」
(第1ペテロ2:11)
という命令を実行するのに、自分の力だけに頼って向かっていくのは無謀すぎます。
その前に、自分は旅人であり寄留者なのだということをしっかりと自覚する必要があるのです。
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旅行者が旅の期間を健全に過ごす理由はただひとつ。
次の旅行地へスムーズに行くためです。
私たちは天国行きの飛行機のチケットを予約しているようなものです。
救われて、確実に行くことはできますが、いつ搭乗アナウンスがなされるかわかりません。
この世のしがらみにどっぷりと足を突っ込んで抜けられなくならないように、肉の欲は避けるのです。
そして、飛行機に乗れる時に、サッと、「立つ鳥跡を濁さず」ということわざのように、綺麗に後腐れなく搭乗できるように今の生活を慎み深く送ればよいのです。
大丈夫。
神様はこの世にいる間も、神を頼る者に折りにかなった助けを与えてくださり、導いて下さいます。
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K兄の奥様は視力に障害を持っておられます。
あまりよく見えなくなったからといって、家に引っ込んでばかりいるのは神の御心ではないのではないか。
与えられた範囲で神様の恵みを受けて良いのだ、と、娘さんに介助者としての同行を頼み、3人で旅行に出かけました。
旅は順調に進み、それなりに楽しむことができましたが、帰り際、ちょっと奥様から目を離した時、彼女はつまずいて足をくじいてしまいました。
視力が限られている上に足に痛みがあり、本当にゆっくりと、手を引いてもらわなければ歩けません。
悪いことに、飛行機の出発が遅れ、次の空港での乗り継ぎ時間が20分しかないことが明らかになりました。
「これは他の交通手段を取らないといけないか…。帰れない時の宿泊先を今から探すか…。明日の仕事の段取りは…」
ご主人の頭の中はいろいろな方面を回りましたが、祈るということが最優先だと示されました。
K兄は祈りました。
「神様、女房は目が悪い上に足にも痛みがあって、いつも以上にゆっくりしか歩けません。とても20分の乗り継ぎ時間では間に合いそうもありません。どうか助けて下さい」
さて、神様はこの祈りにどう答えてくださったのでしょう。
飛行機が着陸し、降りたところで、チーフパーサーが声をかけてきたのです。
「お乗りになる際に、ご主人様が奥様の手を引いて乗られたようですが、足がお悪いのですか?」
さすがに客室乗務員の中でも上の人は見ているものです。
K兄は、視力障害のこと、足をくじいて速く歩けないので、次の便に間に合いそうもないことを話しました。
「承知いたしました。では直通の車を用意しますので、それでご案内いたします」
何とKさんご家族3人は飛行機からすぐマイクロバスに乗って、空港内を横切り、直通で次の飛行機のフロントまで運ばれ、無事に乗ることができたのです。
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神は、神を頼る者をお見捨てになりません。
この世の旅人は、次に行く天の御国に備えるため、肉の欲を避ける生活をするのです。
たとえこの世で困難にあっても、神に祈り、頼っていく時、神様は天の御国へ無事到着できるように、あなたの祈りに最善の答を与えて下さいます。
今日もその神様にある平安に包まれ、あなたの歩みで進んで参りましょう。
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