今日のみ言葉【No.2014】(2019年 5月22日)「慰める者はない」

2019年5月22日

わたしはまた、日の下に行われるすべてのしえたげを見た。見よ、しえたげられる者の涙を。彼らを慰める者はない。しえたげる者の手には権力がある。しかし彼らを慰める者はいない。
(伝道の書4:1)

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テレビのワイドショーで

「こんなことがあっていいのでしょうか?現場の責任者の方々、しっかりして下さい!」

と檄を飛ばすコメンテーターなる方々がいらっしゃいます。

視聴者側ではそれを聞いて、

「全くだ。その通りだ。よく言ってくれた。」

と快哉を叫ぶ人が多いので、テレビ局もそういう意見の人を出演させているのかもしれません。

一方、批判された側は、

「おっしゃる通りございます。ご意見を真摯に受け止め、今後同じことを繰り返さないように努力していく次第でございます。この度は貴重なご意見ありがとうございました。」

と、うわべは返答しますが、本音は別のところにあることは想像に難くありません。

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ある時私はその当事者に会って話を聞いたことがあります。

すると、

「あのコメンテーターは我々現場の人間の間では評判が悪い」

と言われます。

好感が持てないのは当然と思いながら、私は単純に

「なぜですか?」

と尋ねてしまいました。

すると、意外な答が返ってきました。

それは、

「あの人は正論しか言わないから」

というものでした。

言ってることはごもっとも。

しかし、現場はもっと複雑で奥深いのに、それを知ろうともせず、表面のある一部分だけを取り上げて評価しているから、というわけです。

現実の場面では正解が見えないことのほうが多いのです。

そこに大上段から「何をやってるんだ!」と批判されても何の益にも解決にもなりません。

自分も被害者であるはずなのに、なぜか責任追求の矢面に立たされ、理不尽な取り扱いを受けることもあります。

そのような思いを味わった人を慰められる人とは、同じく理不尽な思いを味わわされ、人生の不条理に晒された経験のある人です。

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今日の聖句は

「わたしはまた、日の下に行われるすべてのしえたげを見た。見よ、しえたげられる者の涙を。彼らを慰める者はない。しえたげる者の手には権力がある。しかし彼らを慰める者はいない」
(伝道の書4:1)

とあるように、内容は否定的で希望がありません。

しかし、人生の悲劇を味わった人にとっては、これほど納得のいく言葉はありません。

「全くその通りだ。それ以外ない」

と感じ、聖書に目が開かれる思いをするのです。

そして、「慰める者はない」という思いを体験した人だけが、同じ境遇の人のそばにいることが許され、その人と共感しながら、自分の受けた慰めを分かち合えるのです。

パウロはこう言っています。

「わたしたちが患難に会うなら、それはあなたがたの慰めと救とのためであり、慰めを受けるなら、それはあなたがたの慰めのためであって、その慰めは、わたしたちが受けているのと同じ苦難に耐えさせる力となるのである」
(第2コリント1:6)

このような人に出会った人は幸いです。

その人は、神様の大きな御計画、人の思いを遥かに越えた御心があることを知り、人生のずっと先まで見通せるようになるからです。

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そうなると、わけのわからない目先の出来事にはあまり気を取られなくなります。

それらよりも大きな神の御心、神がひとり子を私たちのために下さった大きな愛の方に目が止められるようになるからです。

イザヤはこう預言しました。

「しかも彼を砕くことは主のみ旨であり、主は彼を悩まされた」
(イザヤ53:10)

父なる神がひとり子のイエス様を「砕く」こと。

キリストを苦しませ、それによって私たちが救われることが御心であったということ。

神から提示されたこの事実に心を向けることが、「慰める者はない」という現実を体験した者が新たな命を得て回復していく道となるのです。

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神に寄り添っていただく今日として参りましょう。

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