今日のみ言葉【No.1888】(2018年11月27日)「 十二弟子の派遣(4)」

どこへ行っても、家にはいったなら、その土地を去るまでは、そこにとどまっていなさい。
(マルコ6:10)

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ある小さなスーパーが廃業寸前まで追い込まれていました。

そこに起こったプリン誤発注問題。

4個のはずが96個発注してしまい、しかも1個134円。普段は3個で98円のプリンを売っているのに…。

しかし、従業員が食べてみたらあまりにおいしいので、「お客さんに勧めたら結構買ってくれました」。

結局、2日で完売。お客様から追加の注文が出るほどになりました。

この出来事で店長の鈴木さんの商売観が「自分たちがおいしいと思った喜びを、お客さんに伝えたい」に変わったそうです。

「鈴木さんは苦しかった時代を『安くなければダメ、立地がダメ、不景気だからダメ……。ダメな理由ばかりを探していた』と振り返る。今後、店を増やすつもりはない。『この場所で、この地域のお客さんのために商売をしているから、今がある。ここで続けることが、家業を営む人たちの刺激になると思っています』」
(https://www.asahi.com/articles/ASL3W75MXL3WUOHB00K.html)

救いの喜びを伝えるために、イエス様は同じ場所にとどまれと弟子たちに命じられました。

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イエス様が十二弟子を伝道に派遣する際、最初に教えたのは、生活の問題は神にゆだねなさいということでした。

第2番目が今日の聖句です。

「どこへ行っても、家にはいったなら、その土地を去るまでは、そこにとどまっていなさい」
(マルコ6:10)

キリストの福音を伝えるためには、ある場所に定住し、そこにとどまれということです。

目先の効果を重要視してはいけない。

人が集まった、集まらなかったで一喜一憂してはならない。

つまり、伝道する時は腰を落ち着けてやりなさい、ということです。

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これを商売に例えてみると、イエス・キリスト福音ショップの販路を拡大するために、地方に支店を開けと辞令を受けたようなものです。

弟子たちは、人の集まる所を狙って出没し、人々に売り歩くという方法ではなく、特定の場所に店を開き、そこから離れないで商売に精を出すように指示されます。

人は自分が行きたい時に店に行き、欲しいものがある時に買います。

自分の気持とは関係なく「何時にどこそこの場所に行って、これこれのことをしなさい」と命令されるのは、学校か会社です。

ショップは違うのです。

ですから、特定の場所に新しい売り場を開設することが必須です。

美味しいコーヒーが飲める店があると分かれば、どんな山奥でも人は求めて行くように、そこに本物があり、

「あそこはいつ行っても開いてるよ。そしていつも美味しいよ」

ということが大事なのです。

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私たち夫婦は伝道者の端くれとして山形にいさせていただいております。

私は内向型ですから外出を好みません。したがって、ずっと教会にいることになります。

すると皆さんからこういう声が聞こえてきました。

「先生はいつ行ってもいらっしゃるから、顔が見れて安心だ」

「いつ電話しても出てもらえる。話を聞いてもらえてありがたい」

教会引きこもり型の私ですから当然の結果なのですが、どうやら私がずっと同じ場所に居続けているということが、皆さんの平安につながっているようです。

人が平安でいる時には問題は起こりません。

問題は起きているのですが、それを問題とは感じないで

「やがて神様が最善となして下さる」

と信じられるからです。

私のような者でも、一つの所にいさせていただくと、神様が働いてそのような恵みの結果を見させていただけるとは何と素晴らしいことでしょうか。

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数字と統計では測れないものが伝道にはあるのです。

じっくり腰を落ち着けて、この自分の存在を通して働かれる神の御業を見させていただきましょう。

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