今日のみ言葉【No.1874】(2018年11月 6日)「 イエスの郷里の人々(2)」

イエスは言われた、「預言者は、自分の郷里、親族、家以外では、どこででも敬われないことはない」。
(マルコ6:4)

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私が「あの聖書解釈は一番間違っていたなあ」と思うのは、

「主イエスを信じなさい。そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます」
(使徒16:31)

という箇所です。

私は自分がクリスチャンになったら家族は次々と救われるものだと思っていました。

確かに家族の一人が救われ、その人から全家族が救いにあずかった例を聞くことがあります。

ところが、私は牧師で一般レベル以上に聖書知識があり、伝道の訓練を受けているはずなのに、そうはなりませんでした。

「あれ!御言葉はウソ?」

いえいえ、使徒16:31の意味は、

「あなたがイエス・キリストを信じるだけで救われるように、それと同じ原理で、あなたの家族も十字架による罪の赦しを信じるだけで救われます」

ということであって、

「家族の一人が救われれば、他の家族はその人の意志とは関係なく自動的に救われる」

ということではありません。

その人の自由意志によって信じるか信じないかの選択があり、その決断によってクリスチャンになるのです。

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それにしても、家族に伝道することは難しいです。

これは負け惜しみや言い訳で言っているのではありません。

イエス様ご自身も

「預言者は、自分の郷里、親族、家以外では、どこででも敬われないことはない」
(マルコ6:4)

と言っておられるように、郷里・親族・家族から尊敬されることは期待してはならないのです。

なぜなら、身近な人々は血肉の関係からしかあなたを見ることができず、霊的に新生したあなたを見ることがないからです。

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「だから、何をやっても無理なんだからあきらめたらいい」

というわけではありません。

私たち人間の計画と神の御計画は違うからです。

「天が地よりも高いように、わが道は、あなたがたの道よりも高く、わが思いは、あなたがたの思いよりも高い」
(イザヤ55:9)

私たちがなすべきことは、目の前の成果に左右されず、忠実に御言葉に従って生きることです。

「御言を宣べ伝えなさい。時が良くても悪くても、それを励み、あくまでも寛容な心でよく教えて、責め、戒め、勧めなさい」
(第2テモテ4:2)

あなたが自分の人生を選択して生きるように、家族も同じく自分の思うところの道を選んでいます。

私たちは救いのチャンスを与えることに専心すべきです。

熱心に伝道し、救いを得るように勧めますが、結果は神に任せるのです。

「あなたのパンを水の上に投げよ、多くの日の後、あなたはそれを得るからである」
(伝道の書11:1)

そのようにしていると、思いもよらない祝福を神は用意されていたのだと後に知ることになるのです。

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私の場合は、

「日陰のクリスチャン」

との出会いが多数用意されていました。

つまり、

「イエス様を信じたら家族みんなが救われました。ハレルヤ!」

と日なたを堂々と歩けるクリスチャンではなく、

「あれだけ伝道したのに誰も救われなかった」

という方々です。

「全然証しが立っていなくて…」

「私の力不足で家族の誰も教会に来ていません」

とご自分を責め、そのことを大っぴらに言ったら牧師先生の迷惑になると思って語ることもできず、ただただ他人様の輝かしい証しを聞いているしかないクリスチャンです。

そんなことなど露ほども知らぬ私がその人の前で大っぴらに

「いやあ、家族に一生懸命福音を伝えたんでしたが、ダメでした」

と言うものですから、

「先生もですか?」

となり、ひとしきり苦労話、ダメ話、もう取り返しがつかなくなった話等をする時間を経て、

「先生、お話を聞いて今日は楽になりました。この私でもいいんですね」

と安心した顔を見せられ、お帰りになられます。

私の存在が日陰のクリスチャンの皆さんにとって生きる力となるようなのです。

そして不思議なことに、全員その後、伝道をやめるどころか、安心してクリスチャン生活を続け、自分の身の丈に合った福音の伝え方をしておられます。

日本の現況では、伝道に成功している方が少数派で、失敗しうまく行っていない人の方が圧倒的多数派です。

私たちにはわからない神の御計画が進行しているのです。

私たちに出来ることは、水の上にパンを投げることです。

それが後になって意外なほどの祝福となって帰ってくる日が必ずやって来るからです。

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あなたのありのままで喜んで生きていること。

それが神を証しする最大の姿です。

水の上にパンを投げるひとときがある今日でありますように…。

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