今日のみ言葉【No.1469】(2017年 2月 7日) 064 「カナの婚礼におけるイエスの母マリヤ」(2)
イエスは母に言われた、「婦人よ、あなたは、わたしと、なんの係わりがありますか。わたしの時は、まだきていません」。母は僕たちに言った、「このかたが、あなたがたに言いつけることは、なんでもして下さい」。
(ヨハネ2:4-5)
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イチロー選手がホームランを打つ時は、最初から狙って打つそうです。
どんな球でもバットに当ててヒットにするスイングと、ホームランを打つスイングは違うからです。
ホームランにできるコースは、ほぼ1ポイントに絞られています。
それまでは打てそうな球でも手を出しません。
そして、ここぞ、という時にフルスイング!
ピッチャーはスタンドに吸い込まれるボールを呆然と見つめ、イチロー選手は悠々とダイヤモンドを一周するというわけです。
いたずらに手を出さずに我慢し、時を待つこと。
イエスの母マリヤがしたことがこれでした。
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自分の母親からの頼みであるにもかかわらず、イエス様の答えはずいぶん冷たい感じがします。
「婦人よ、あなたは、わたしと、なんの係わりがありますか。わたしの時は、まだきていません」
(ヨハネ2:4)
マリヤは初め、「母−息子」という関係でものを頼みました。
しかし、イエス様が知らせようとしたのは、「神−人間」ということでした。
神に命令することはできません。
人間が求める「時」、と、神の最善の「時」は違います。
イエス様はこの「時」をふまえておられました。
「わたしは、自分からは何事もすることができない。ただ聞くままにさばくのである。そして、わたしのこのさばきは正しい。それは、わたし自身の考えでするのではなく、わたしをつかわされたかたの、み旨を求めているからである。」
(ヨハネ5:30)
マリヤの素晴らしいところは、パニックになりそうな状況を全て神にゆだね、そのことに関してイエス様を信頼し、いっさい自分の手を出さないようにしたことでした。
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尾山令仁師による現代訳聖書では、この個所を以下のように訳しています。
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すると、イエスは母にこう言われた。「お母さん。今は、救い主として天のお父様の御心に従って行動しなければなりませんから、天のお父様の御心でなければ、わたしは何もできません。それに、今はまだそのことについて、天のお父様の御心が示されていないのです。でも、どうぞご心配にならないでください。」
母はいつものようにイエスを信頼しきっており、手伝いの人たちにこう言って行かれた。「あの人が言う通りに、何でもしてくださいね。」
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初対面の人に対してこのように信頼できたのではなく、30年間の親子としての生活の中で作り上げられた信頼関係なのでしょう。
そしてマリヤはイエス様を、我が子ながら全く別の人格として接し、同時に、全てのことはわからなくても、救い主としての公生涯に入られたイエス様だという理解を彼女なりにしていたのです。
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わからなくても神を信頼し、時を待つ。
この難しい課題にチャレンジし、信仰のホームランを打てる者とならせていただきましょう。
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