今日のみ言葉【No.1470】(2017年 2月 8日) 064 「カナの婚礼におけるイエスの母マリヤ」(3)

イエスは彼らに「かめに水をいっぱい入れなさい」と言われたので、彼らは口のところまでいっぱいに入れた。
(ヨハネ2:7)

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山形の冬に灯油は欠かせません。

ホームセンターの店先には、赤いプラスチック製の18リッター用灯油タンクが並びます。

私は灯油を買う時、近くのガソリンスタンドまで空のタンク3缶を運び、自分で入れて帰って来ます。

もちろん車を使ってです。

それでも、これをもう一往復せよと言われたら、「重いんだけどなあ…」と音を上げるかもしれません。

しかし、「暖房のため」「油がなければ命にかかわる」と思いますから、やることに意味を感じられる分、力は出るでしょう。

やる意味が全く感じられないことでも、それに従ったのがカナの婚礼でのしもべたちでした。

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イエス様がカナの婚礼で水をぶどう酒に変えた奇跡をされた時、18リッター用タンクで水を汲んだとしてみます。

実際の水がめの画像はこんな感じです。想像以上に大きいです。

https://mikotoba.org/wp/wp-content/uploads/2012/02/mizugame1.jpg

さて、

「八十リットルから百二十リットル入りの石の水がめが六つ置いてあった。」
(ヨハネ2:6 新改訳)

とありますから、6人のしもべに1個ずつタンクが与えられ、それぞれ1つの水がめを満たす役目を与えられたとします。

そうすると、一人当たり、5回〜7回の水汲みが必要です。

これがもし家の主人から、

「実は披露宴の真っ最中なのに、ぶどう酒が無くなってしまったんだよ。お前たち、悪いが大急ぎで酒屋さんに行ってぶどう酒を買ってきておくれ。何回も往復しなければならないだろうけど、緊急事態だから頼むよ」

とでも言ってもらえれば、「ご主人様、まかしといて下さい!」と気合を入れて重労働に取り組めるでしょう。

終わった後は、爽快感を伴うはずです。自分がやった意味が感じられるからです。

ところが、彼らには意味も目的も知らされず、ただ、

「かめに水をいっぱい入れなさい」
(ヨハネ2:7)

というイエス様からの命令が与えられただけでした。

この緊急時に、ぶどう酒とは関係のない、ただの水です。

しかも

「ユダヤ人のきよめのならわし」
(ヨハネ2:6)

のための水ですから、手を洗ったり食器を洗ったりするための水です。決して飲料水ではありません。

しかし、この命令を彼らは忠実に行いました。

「彼らは口のところまでいっぱいに入れた。」
(ヨハネ2:7)

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事柄がイエス様の手にゆだねられた時に、水がめの水がぶどう酒に変えられる奇跡が起きました。

もちろんこの奇跡の主役はイエス・キリストですが、しもべたちが言われた通りに働いて水を汲んでこなかったら、果たしてどうなっていたか分かりません。

忠実に水をくんだしもべたちだけがいたお陰でこの奇跡が起こり、そして彼らだけが奇跡を見ることができたのです。

神の言葉が与えられる時、自分にとっては無意味に感じられることでも、ゆだね、忠実にその言葉に従う時、イエス・キリストに出会うことができます。

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イエスの母マリヤは、自分の思いを一旦神にゆだねなさい、ということを学びました。

「こうなって欲しい、ああなって欲しい」
「今すぐ何とかして欲しい」
「神様、私は切羽詰まっているんです!」

このところで神を待つのは辛いものです。

私たちは、「今かなえてもらえたら最善だ」と思いますが、神の時と人の時はまた別物です。

ですから、「神の時が最善」と信じて、ゆだねるということが起こるのです。

それが料理がしらからの

「よいぶどう酒を今までとっておかれました」
(ヨハネ2:10)

という賞賛となり、マリヤは神の奇跡を体験します。

また、全然無関係と思えるようなことながら、忠実に従ったしもべたちも、神の奇跡を体験します。

神にゆだね、そこで自分に与えられたなすべきことを忠実に行い、神の時があると信じて歩んでいく時、私たちの思いを越えた神のわざを目にするのです。

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子どもたちが大好きな「機関車トーマス」の原作者は、英国ロッドバラ教会で牧師をしていたウィルバート・オードリーです。

今や世界中で放送されている人気番組が生まれたきっかけは、息子さんのクリストファー君がはしかにかかり、家の中にいなければならなかった時に、お父さんのウィルバートさんが絵を描いて励ましてくれたことです。

機関車たちの表情はどれも個性的で、時に感情むき出しの顔になり、よく失敗をします。

それは牧師であるお父さんが、「人は失敗し、悔い改め、そして成長する」というメッセージを伝えたかったからだといいます。

それに加えて、彼には一つのこだわりがありました。

それは、現実の世界の問題には真正面から取り組むべきだ、ということでした。

ですから、実際に起きた事故や出来事をもとに、機関車トーマスの物語が描かれています。

子どもを簡単にだませると思っても、そうは行かない。

そのためには、リアルな世界を嘘偽りなく子どもたちに伝えたい。

この思いが「機関車トーマス」の世界を貫いています。

世界中の人たちにウィルバート・オードリー牧師のメッセージが受け入れられ、見えない形で神の御心が全世界に伝えられているという奇跡がここにあるのです。

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神の時を待つこと。ゆだねて忠実に最善を尽くすこと。

今日をその一日として参りましょう。

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