今日のみ言葉【No.1431】(2016年12月 8日) 051 「大祭司カヤパ」(1)
しかし、イエスは黙っておられた。
(マタイ26:63)
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裁判員制度が平成21年から始まり、誰でも裁判員になる可能性があります。
これは一定の事由以外、原則として辞退できません。
人を裁く立場に置かれたらどうするか。
今から考えておかなければならないことかもしれません。
今日の聖書個所は、大祭司カヤパがイエス様を裁く場面です。
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十字架刑が執行されるまでに、イエス様は計6回裁かれました。
(1)前大祭司アンナスの予備尋問
(2)大祭司カヤパによる裁判
(3)夜明け前の公式法廷
(4)ピラトの最初の取り調べ
(5)ヘロデ・アンティパスの尋問
(6)ピラトの公式裁判
今回の個所は第2番目にあたります。
この裁判は、「罪のないイエスを捕え、後から理由を付けて有罪とし、死刑とする」という目的のために行われました。
「そのとき、祭司長たちや民の長老たちが、カヤパという大祭司の中庭に集まり、策略をもってイエスを捕えて殺そうと相談した。」
(マタイ26:3-4)
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イエス様を意図的に死刑にするため、大祭司カヤパ側が用意した人々が証言を重ねました。
律法にはこういう規定があったからです。
「ふたりの証人または三人の証人の証言によって殺すべき者を殺さなければならない。ただひとりの証人の証言によって殺してはならない。」
(申命記17:6)
ところが、もともとイエス様には罪がないのですから、証言が合うはずがありません。
「そこで多くの偽証者が出てきたが、証拠があがらなかった。」
(マタイ26:60)
嘘を正当化するためには、嘘に嘘を重ねなければなりません。
その結果、彼らは偽証の罪を犯していくことになりました。これは大変重い罪です。
モーセの十戒の第9番目の戒めとしてあるほど基本的な律法なのです。
「あなたは隣人について、偽証してはならない。」
(出エジプト記20:16)
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とうとう最後にふたりの者が出てきて、
「この人は、わたしは神の宮を打ちこわし、三日の後に建てることができる、と言いました」
(マタイ26:61)
と証言しました。
これは言いがかりです。
確かにイエス様は
「この神殿をこわしたら、わたしは三日のうちに、それを起すであろう」
(ヨハネ2:19)
と言われましたが、それは
「イエスは自分のからだである神殿のことを言われたのである。」
(ヨハネ2:21)
ということだったのです。
人々が騒ぐ間、イエス様は沈黙して何も答えられませんでした。
「しかし、イエスは黙っておられた。」
(マタイ26:63)
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私たちが学ぶべきことは、神を裁判の被告席に座らせても、神は何も語らないということです。
「神様、もしあなたがいるのでしたら、○○の時、なぜ何もしてくれなかったのですか?」
この○○の部分は、「アウシュビッツ」でも「不登校」でも「地震」でも、あなたが「なぜ?」と神に対して問い詰めたい言葉があるなら入れてみて下さい。
そのような祈りは素直な疑問として口から出ることがありますが、時にそれは表向きは正当な質問でも、裏では神に対して「恨み」をぶつけているだけの時があります。
大丈夫です。神は恨み言のような祈りも、ちゃんと祈りとして聞いて下さいます。
ただ、私たちがそう思い、神を責める時、実は大祭司カヤパと同じことをしているのだ、ということを覚えておきましょう。
つまり、
「私は正しい。あなたが間違っている。」
という答のみを求めている時です。
別の言葉で言えば、
「謝らせたい」
ということです。
この時のイエス様は、ただ黙っておられるだけです。
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神の沈黙には神の意図があり、あなたを変化させ、成長させるためにあることを覚えましょう。
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