今日のみ言葉【No.1300】(2016年 6月 3日) 006 「イエスの両親」(2)
母はこれらの事をみな心に留めていた。
(ルカ2:51)
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ジグソーパズルを完成させるコツは、完成図の絵を見ながらパズルのピースを埋め込んでいくことです。
これなら早く終えることができます。
しかし、完成図も何も与えられないまま、ただ次々と与えられるピースに意味を見出そうとしても、全く何のことかわかりません。
私たちの毎日とは、そのような無意味な出来事が突発的に連続して起こる繰り返しのように見えます。
しかしある時、
「ああ、そうだったのか!」
「このためだったのか!」
と人生のジグソーパズルの全貌が突然わかる時がやって来ます。
イエスの母マリヤはそのような素質を持っていた人でした。
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既に新約聖書を知り、キリスト教2000年の歴史を経た現在の私たちなら、12歳のイエス様が宮で言った
「自分の父の家にいる」
(ルカ2:49)
という言葉を理解することができます。
「ああ、これは父なる神様がいらっしゃる神殿に自分もいるという、神の子としての自覚だ」
という具合です。
それはその後のイエス様の公生涯や、神の国を宣べ伝えたこと、十字架と復活と昇天などの「キリストの完成図」を見ているからです。
しかし、ヨセフとマリヤにとっては、ジグソーパズルの1つのピースのようなものですから、何のことなのかわかりません。
人間はイエス様と出会っても、その事がわからないことのほうが多いのです。
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その時の模範的態度がマリヤが取った行動です。
「母はこれらの事をみな心に留めていた。」
(ルカ2:51)
わからないことはわからないまま、それら全てを、そっと心の中に留めておくことです。
安易な解釈をしてしまうと、人はわかったつもりになって、安心し、その後すぐ忘れてしまい、もう思い出すことはありません。
分からせようとして無理な解釈をすれば、その後どこかで辻褄が合わなくなるので、人間はもうそのことには目を向けようとはせず、避けるようになります。
マリヤは、わからないことがたくさん起きるこの世の中で、「心に留めておく」というやり方を人生の中で続けていきました。
「しかし、マリヤはこれらの事をことごとく心に留めて、思いめぐらしていた。」
(ルカ2:19)
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彼女は人生のジグソーパズルのピースを無理に埋め込もうとするのでなく、たくさん心の中に保管し、そのままにしておきました。
人生のジグソーパズルのピースを完成させるのは、私たちではないからです。
神があなたの人生の完成図を見ておられ、あなたが貯めていたピースの一つ一つを、ある時、パタパタパタっと配置してくださるのです。
ただ、私たちが手に渡されたそのピースには、持っていても意味がないように思えるものがたくさんあります。
むしろ、役に立たないマイナスの出来事の方があり過ぎると感じます。
あの出来事、つらく悲しかった思い出、あれさえなければと後悔する過去、祈っても祈っても応えられなかった祈りの数々、…。
捨てずにそのままマリヤのように
「母はこれらの事をみな心に留めていた。」
(ルカ2:51)
という態度で静かに人生の歩みを進めて参りましょう。
またどこかでピースのかけらを拾います。
完成させて下さるのは神様であると心に言い聞かせ、必要以上に触れることなく、あなたの心の中にとどめておき、その日を待つのです。
それがイエス様と出会った時に取る生き方の一つです。
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わからないなら、わからないまま、そっと大事に心のどこかにとどめておくこと。
それがイエス様との出会いの日であったことは後に分かります。
静かに今日の一日を過ごされますように…。
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