今日のみ言葉【No.1247】(2016年 3月17日)

「あなたの怒るのは、よいことであろうか」
(ヨナ4:4)

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映画「スター・ウォーズ」第1作目(エピソード4)では、主人公ルーク・スカイウォーカーがダース・ベイダー率いる悪の宇宙要塞を吹っ飛ばし、勝利して終わります。

まさに勧善懲悪。気持ちのいいストーリーです。

さて、もしストーリーが変わり、ルークは神の命令で悪の帝国の滅びを預言しに行き、それを聞いたダース・ベイダーは地にひれ伏し、兵隊たちも皆悔い改め、帝国側が救われたとしたらどうでしょう?

しかもその後の第2作目で、悪の帝国が善であるはずの銀河共和国を征服してしまう、という展開です。

こんな映画のストーリーがあっていいのか、と観客からクレームが殺到し、公式サイトのブログは大炎上するに違いありません。

しかし、ヨナはこのような気持ちを味わったのです。

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彼は神の命令に従いました。

「ヨナはその町にはいり、初め一日路を行きめぐって呼ばわり、『四十日を経たらニネベは滅びる』と言った。」
(ヨナ3:4)

ヨナは有能な預言者であり説教者です。

まして直前に生死の境をくぐり抜けてきたばかりですから、そのメッセージには鬼気迫るものがあり、聞いた人々の心を揺り動かす力があったのでしょう。

王をはじめとするニネベの人々は悔い改めてしまいました。

するとどうでしょう、

「神は彼らのなすところ、その悪い道を離れたのを見られ、彼らの上に下そうと言われた災を思いかえして、これをおやめになった。」
(ヨナ3:10)

40日で滅亡のはずが、敵であるニネベの人々は救われてしまったのです。

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ところがこれがヨナには気に食わなかったのです。

敵をゆるす神を、彼はゆるせませんでした。

なぜなら、悪いものは滅びて当然、神は善を生かし悪を滅ぼされる、という彼なりの神学理論があったからです。

もうひとつは、ヨナの面子が丸潰れになるからです。

「お前は『四十日を経たらニネベは滅びる』と言ったが、そうならないではないか?」

「嘘つき預言者!」

そのように人々から言われそうです。

会社にたとえて言えば、社長の命令に対して自分の思いを噛み殺して従ってきたが、コロリコロリと社長の気分次第で方針が変わっていくように見え、自分の立場が悪くなっていく部下のようなものです。

そんな神様を彼はゆるせません。

とうとうヨナは爆発して、

「だから言ったじゃありませんか。こうなることは前々からわかっていて、私は事前にあなたに申し上げておりました。神様、いい加減にして下さい。もう死んだほうがましです。私の命をお取り下さい!」

と叫びました。

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これに対して神は

「あなたの怒るのは、よいことであろうか」
(ヨナ4:4)

と静かにヨナに語ります。

神が、敵味方関係なく、いかに人の命を大切にし、その存在を愛しておられるか、惜しんでおられるか、そのことが分かるかとヨナに尋ねておられるのです。

そして1本のとうごまの盛衰を通して、ヨナに「命」の尊さを教えようとなさったのです。

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ヨナ書はここで終わります。

その後、ヨナが神の言うことを理解し、彼自身も悔い改めたかどうかは記されていません。

そこから先のストーリーは、私たち自身が今日からの生活の中で書き上げていくのです。

「神様であってもそれは絶対にゆるせない」と、その後の人生を送るのか…。

神の意思を理解し、自分を滅ぼそうとする敵を愛する生き方に邁進するのか…。

しばらくの間、考えるのをやめて、保留にするのか…。

ヨナ書第5章はあなた自身の手で選び取っていくのです。

それを書き上げるキーワードは

「あなたの怒るのは、よいことであろうか」
(ヨナ4:4)

です。

このことを胸の内にとどめておきましょう。

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あなたの命を大切に思っておられる神と共に今日も歩んで参りましょう。

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