今日のみ言葉【No.1237】(2016年 2月27日)

イスラエルよ、あなたの神に会う備えをせよ
(アモス4:12)

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日本の細菌学の父と言われる北里柴三郎。

彼は優秀な研究者を育成するために、時々、門下生たちを叱責することがありました。

普段穏やかな先生が、突然怒り出すので、北里柴三郎につけられたあだ名は「ドンネル先生」。

ドイツ語で「雷おやじ」という意味です。

しかしその甲斐あって、赤痢菌を発見した志賀潔や、黄熱病の研究に一生を捧げた野口英世らが世に出ています。

叱るということは、「そんなことではダメだ」という裁きと、「あなたを育てる」という愛の両面があるのです。

そこを見極め、正しく叱責を受け止めることが私たちには必要です。

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アモス書第4章でも主の叱責は続きます。

1節の「バシャンの雌牛どもよ」というのは上流階級の婦人たちのことを言っています。

バシャンは放牧で有名で、のんびりと草を食み肥え太る雌牛たちがいました。

その姿から、貧しい者へ分け与えることなど考えもせず、贅沢の限りを尽くして生きている人々の描写だとわかります。

神は人をご自分に立ち返らせるために、様々な手立てを用いられます。

アモス書第4章で起こる数々の災いがそれです。

自然災害や感染症などの病気、外敵の侵入等があると、

「神が愛ならなぜこんなことが起こるか」

と思ってしまいます。

しかしこれは神が人間を立ち返らせる機会として与えている、というのがアモスの主張です。

ですから、

「イスラエルよ、あなたの神に会う備えをせよ」
(アモス4:12)

とアモスは叫ぶのです。

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聖地旅行に行った際、エルサレムの嘆きの壁の前で、ユダヤ教のラビ(教師)らが珍しい服装をして儀式をしているのを見ました。

これはチャンスと私はバチバチ写真を撮りました。

あっちの方向から、こっちの方向から、角度を変えて、アップで…。

すると、ラビの一人が私に向かって手を振り、厳しい口調で何か言ってきます。

ヘブル語の意味はわかりませんでしたが、明らかに「写真を撮るのをやめて、あっちへ行け!」と叱られていることはさすがに私でも感じました。

もちろんすぐそこを離れましたが、私は怒られたというよりも、彼らがいかにその儀式を聖なる思いでなさっているのか、とその純粋さに心打たれました。

それに比べて私の観光客根性の薄っぺらいこと…。

神に対する聖なる態度、ということを神様は私に実物教育を通して教えたかったのでしょう。

痛い思い出ですが、神様はあらゆる機会を通して私たちを成長させようとされる方だと実感した出来事でした。

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神の裁きと思える出来事を通して、神は人をご自分に近づけようとなさいます。

その神に出会う準備を今日も整え、一日を始めて参りましょう。

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