今日のみ言葉(2011年4月14日)【No.25】

2012年1月23日

「そして弟子たちに言われた、『収穫は多いが、働き人が少ない。だから、収穫の主に願って、その収穫のために働き人を送り出すようにしてもらいなさい』」。
(マタイによる福音書9:37-38)

——————

今日の聖書個所の直前の36節に「群衆が飼う者のない羊のように弱り果てて、倒れている」とあります。まさに大津波で被災し、家も家財も流された方々を表しているかのようです。

イエス・キリストはその人々を「深くあわれまれ」、そして弟子たちに「収穫は多いが、働き人が少ない」と語られたのです。

収穫が多いとはどういう事でしょうか?あの瓦礫と泥の山の現状のどこに収穫があるのか、といぶかる方がおられるかも知れません。

しかし、私たちの目には見えなくとも、神の目には豊かに広がる収穫を待つばかりの畑が見えるのです。神の目は、現在から未来を想像する目ではなく、確かな未来から現在を見る目です。将来の収穫は確実なのだから今のうちに働き人を募れ、と語っておられるのはそのような理由からです。

未来が今を支えるとはどういう事なのでしょうか?

私は今回の震災でそのことを経験したように思います。

3月11日の地震直後から停電になり、2日に渡って携帯電話もインターネットも通じない期間がありました。ようやく電話が通じるようになり、こちらの安否を米沢興譲教会に伝えました。すると電話を受けて下さったスタッフの方が、

「田中先生からの伝言があります」

と言うのです。

きっと、「大丈夫か?」とか「こういう時こそしっかり祈れよ!」というメッセージかと思いました。

しかし実際は、

「今年の12月11日の米沢礼拝説教、第1と第2の両方をお願いする」

というものでした。

正直驚きました。

大地震後、食料はどうなるのか、原発はどうなるのか、まだ全く先がわからない最中。しかし、「私は今年のクリスマスにあの講壇に間違いなく立っているのだ」というイメージは、恐怖で震えている私をしっかりと支えてくれました。そして、引き続き起こる余震や放射能の恐怖等、否定的情報が雨あられと降ってくる中で、確かな未来は、今なすべき必要なことを悟らせてくれたのです。

全てのことは神の御手の中にあります。神が知らない所で起こることなど何もありません。その御言葉である「収穫は多い」という未来を思い描き、未来から見た今日の一日を歩ませていただきましょう。

初期,御言葉

Posted by maruyama