今日のみ言葉【No.3381】(2024年 6月14日)「指導者の偽善(1)」
ところが会堂司は、イエスが安息日に病気をいやされたことを憤り、群衆にむかって言った、「働くべき日は六日ある。その間に、なおしてもらいにきなさい。安息日にはいけない」。
(ルカ13:14)
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人間というものは矛盾した存在です。
「怒らないから言ってみて」と子供に言い、子供が正直に白状すると、「なんでそんなことしたの!」と怒り出す親。
「勉強しなさい」と子供に言ったそばから、「親が忙しそうに見えたら少しは手伝いなさい」と、勉強とお手伝いは両立できないにもかかわらず、命令する親。
子供はどちらをやってもやらなくても怒られるので、思考も行動もストップし、混乱した状態に置かれます。
こういうコミュニケーションをダブルバインド(二重束縛)と言います。
会堂司は無意識にこれをやっていたようです。
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女が癒やされたことに対して、
「それはおかしい!」
と声をあげた人物がいます。
会堂を管理している会堂司です。
「ところが会堂司は、イエスが安息日に病気をいやされたことを憤り」
(ルカ13:14)
とあります。
安息日には労働を休止するのがモーセの律法です。
癒やしは医療行為なので労働の内に入ります。
従って、
「イエスが安息日に病気をいやされたこと」
はモーセの律法に違反することだ、と彼は考えたのです。
会堂を預かる者として、「間違いは正さなければならない」との責任感から出た行動であろうと考えられます。
しかし、会堂司は管理者であって、律法の専門家ではありません。
知識の不十分さから来る誤解に対して、イエス様は別の反応をなさったでしょうが、会堂司に言われた言葉は、
「偽善者たちよ」
(ルカ13:15)
という強い言葉でした。
なぜでしょう?
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それは、会堂司の態度と言葉にあります。
彼は
「働くべき日は六日ある」
(ルカ13:14)
と言っていますが、それはイエス様本人に向かってではなく、
「群衆にむかって言った」
(ルカ13:14)
のです。
イエス様に対決できない会堂司の弱気が見えます。
そして、彼は自分が言っていることの矛盾に気がつきません。
「働くべき日は六日ある。その間に、なおしてもらいにきなさい。安息日にはいけない」。
(ルカ13:14)
旧約時代は日曜から金曜までの6日間が、現代日本で言う「平日」です。
この日は「働くべき日は六日ある」ということで、会堂には来ません。
しかし、彼は「その間に、なおしてもらいにきなさい」と言います。
そして、必ず会堂に来いと言われる土曜日の安息日ですが、「安息日にはいけない」と言っています。
仮に彼女が平日に会堂に来ていたとしても、18年の間、会堂司は彼女を癒やすことができなかったのです。
この会堂司に代表される指導者たちの偽善は、イエス様によってさらに暴かれていきます。
以下、次回に続きます。
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矛盾を内包していない人間などいません。
自分はそういう者だと認め、神の赦しをいただかなければ生きていけない自分であると知ることが第一歩です。
神との正しい関係を築く今日として参りましょう。
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