今日のみ言葉【No.2290】(2020年 6月 9日)「律法学者とやもめ(2)」
ところが、ひとりの貧しいやもめがきて、レプタ二つを入れた。それは一コドラントに当る。
(マルコ12:42)
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前回は中身の空っぽな律法学者が外面を取り繕う姿を取り上げました。
彼らは人々に尊敬や優遇を求め、
「やもめたちの家を食い倒し、見えのために長い祈をする」
(マルコ12:40)
とあるように、弱者を利用したり、見栄を張って人前で長々と祈る者がいたりしました。
これとは全く対照的に、ひとりの貧しいやもめ(夫を亡くした妻。寡婦)が現れます。
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多くの金持ちたちがさいせん箱に金を投げ入れているところに、ひとりの貧しいやもめがやって来ました。
彼女が入れたのは、レプタ二つです。
レプタはユダヤの最小銅貨で、現代日本に置き換えると2枚で1円ということになります。
これは律法学者の偽善的態度とは全く異なる真実な態度です。
それを見ていたイエス様は弟子たちを呼び寄せ、彼女のこの行為をほめました。
なぜなら
「みんなの者はありあまる中から投げ入れたが、あの婦人はその乏しい中から、あらゆる持ち物、その生活費全部を入れたから」
(マルコ12:44)
です。
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生活費全部を入れる、ということはどういうことでしょう?
あなたはそれと同じことができますか?
無理してそうやれば、人の目を気にして信心深そうに振る舞っていた律法学者と同じことになります。
この貧しいやもめの心にあったことは、自分の生活は神様によって支えられている、ということでした。
この神に対する信頼の表れが、彼女の全財産であるレプタ二つを捧げさせる原動力となったのです。
イエス様が目を止められたのはこの信頼の態度です。
さて、彼女は神に対する真実な思いがありましたが、律法学者はどうだったでしょうか。
彼らは神のことも人のことも思わず、考えているのは「自分がどう思われているか」ということだけです。
この違いが、乏しい中から全財産を捧げる行為になるか、逆に人を自分のために利用しようとする態度になるかの差なのです。
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今日、私たちのもとに福音が届けられているのは、このやもめのような名もない貧しい人々が自分の全てを捧げて神に従ってくれたおかげです。
その人たちが生きている間に捧げた分が報われ、神の祝福を得たかどうかは定かではありません。
しかし、はっきりしていることは、その祝福に私たちが与(あずか)っているということです。
感謝をもって神への信頼の道を歩む時、
「あなたは祝福の基となるであろう」
(創世記12:2)
と神が約束されているように、私たちは祝福の発信基地となり、神の祝福はこの世のどこかに流れていきます。
そのことを信じ、信仰の歩みを進める今日として参りましょう。
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