今日のみ言葉【No.2184】(2020年 1月25日)「自らを低くする」
だから、あなたがたは、神の力強い御手の下に、自らを低くしなさい。時が来れば神はあなたがたを高くして下さるであろう。
(第1ペテロ5:6)
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「私なんかダメなんです」
と言って一見謙遜を装いつつ、全然変わろうとしない人がいます。
老牧師はこれを
「自分を卑下する傲慢。卑下慢(ひげまん)だ」
と教会のスタッフを指導してくださったものです。
聖書で言う謙遜とは、むやみやたらに自分を低く貶(おとし)めることではありません。
神と人との関係の中で自分を正しい位置に置くことです。
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今日の聖書箇所の流れでは、教会の指導者たる長老は決して信徒を支配してはならず、模範となり仕えることを勧められ、また、若い人たちはその長老に従いなさいと命じられています。
これは何でも「ハイハイ」と言うことを聞き、盲目的に従うということではなく、神が制定された正しい秩序の中に自分を置くということです。
そのためには自分の今現在の姿、今の自分の位置を正確に知る必要があります。
創世記に出てくるハガルはこのお取扱いを受けた女性です。
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アブラハムとサラは神の約束を純粋に信じることができず、人間的手段で子孫を残そうとしました。
つかえめハガルは主人アブラハムの子を身ごもると、自分は跡取りの母となるという思いが湧いたのでしょう、急に傲慢になったことが記されています。
「彼はハガルの所にはいり、ハガルは子をはらんだ。彼女は自分のはらんだのを見て、女主人を見下げるようになった」
(創世記16:4)
サラはこのことを怒り、ハガルを苦しめるようになったので、彼女は逃げ出してしまいました。
「そしてサライが彼女を苦しめたので、彼女はサライの顔を避けて逃げた」
(創世記16:6)
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ここまで読んだ段階で、あなたは
「サラはひどい仕打ちをしたもんだ。姑の嫁いじめのようなものではないか」
とか、あるいは、
「いや、どっちもどっちだ。喧嘩両成敗だ」
などといろいろな感想をお持ちになることでしょう。
神のお取り扱いはこうでした。
荒野にまで逃げたハガルに神は御使いを遣わし、こう尋ねさせます。
「サライのつかえめハガルよ、あなたはどこからきたのですか、またどこへ行くのですか」
(創世記16:8)
彼女の答は
「わたしは女主人サライの顔を避けて逃げているのです」
(創世記16:8)
でした。
これは間違いではありませんが、自分の側からだけの見方です。
「女主人を見下げるようになった」
という部分が欠落しています。
人は自分が不利になる部分には触れようとはしないものだからです。
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主の使いはどちらが悪いかを判断しに来たのではありません。
神の側からの視点での命令を下しに来たのです。
「あなたは女主人のもとに帰って、その手に身を任せなさい」
(創世記16:9)
これを聞いた時のハガルは息が詰まるような思いだったでしょう。
しかし、
「神の力強い御手の下に、自らを低くしなさい」
(第1ペテロ5:6)
とはこういうことなのです。
一切をあきらめて隷従するのでもなく、面従腹背(めんじゅうふくはい)でうわべだけ自分を低く見せて腹の中では反抗を続けるのでもありません。
神の定めた秩序の中に自分を置くことなのです。
ハガルの場合、自分は女主人に仕える立場なのにその上になっていた、と気づき、自分を元の正しい位置に戻すことです。
その神の言葉に従う時、御使いは
「わたしは大いにあなたの子孫を増して、数えきれないほどに多くしましょう」
(創世記16:10)
と神の約束を伝え、また、新約時代では
「時が来れば神はあなたがたを高くして下さるであろう」
(第1ペテロ5:6)
という祝福の約束でもって保証して下さるのです。
この約束に支えられ、私たちは自分を低くしたら不利になりそうな現実の中で、謙遜という神の御心の道を選択していくことができるのです。
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神は低くされた私たちを高みに引き上げてくださいます。
その神の祝福があるという約束に支えられ、自分のありのままの姿を認め、正しい位置に生きる者として謙遜に歩ませていただきましょう。
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