今日のみ言葉【No.3327】(2024年 4月 4日)「ユダの物語(3)」

そこでユダはその子の妻タマルに言った、「わたしの子シラが成人するまで、寡婦のままで、あなたの父の家にいなさい」。彼は、シラもまた兄弟たちのように死ぬかもしれないと、思ったからである。それでタマルは行って父の家におった。
(創世記38:11)

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前回の続きで、聖書の解説になります。

ユダの第一の悲劇は、長子エルの死でした。

「しかしユダの長子エルは主の前に悪い者であったので、主は彼を殺された」
(創世記38:7)

彼がしでかした悪事が何であったかは聖書に記されていませんが、とにかく彼は自分がした悪事によって死んだのです。

古代世界ではこのような場合、レビラート婚と言って、弟が兄の妻をめとり、家を存続させることになっていました。

ただし、弟と兄嫁が結婚し、子が生まれた場合、その子は弟の子ではなく、兄の子となります。

弟オナンは

「しかしオナンはその子が自分のものとならないのを知っていたので、兄の妻の所にはいった時、兄に子を得させないために地に洩らした」
(創世記38:9)

とあるように、「兄に子を得させないため」という明確な拒否の態度を示し、タマルとの性行為ではあえて妊娠しないようにしました。

ユダの第二の悲劇が起こります。

「彼のした事は主の前に悪かったので、主は彼をも殺された」
(創世記38:10)

となり、続けて二人の息子を失ったのです。

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こうなると、三男のシラもタマルと結婚すれば死んでしまうのではないかとユダは恐れます。

タマルがユダ家に入ってきたときから災禍が次々と起こったようにユダは感じています。

そこで彼は、

「わたしの子シラが成人するまで、寡婦のままで、あなたの父の家にいなさい」
(創世記38:11)

とタマルに告げて、彼女を実家に帰します。

ただし、この時点でシラとタマルは婚約関係に入っていますから、実質的な夫婦関係はなくても、結婚しているのと同じと認められます。

タマルはユダの言葉に従い、やがてシラの嫁になることを信じて待ちます。

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タマルはタマルで、二人の夫と続けざまに死別しているのですから、傷心状態でいることに間違いはありません。

ところが、その心の傷に塩が塗られるような事態になります。

シラが成人しても、一向にお呼びがかからないのです。

ユダはタマルを呼ぶ気はありません。

正式にではありませんが、タマルは離縁されたのと同じように扱われようとしています。

あとは時間が経てば、なし崩し的にそうなるでしょう。

こんな仕打ちを受けて、タマルは黙っていません。

彼女は逆襲に転じます。

以下、次回に続きます。

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神無き人間の世界は力関係で決まります。

その中で翻弄されながら、実は底流に流れている神のご計画があることを信じ、今日の一日を穏やかに過ごして参りましょう。

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Posted by maruyama