今日のみ言葉【No.576】(2013年 5月24日)

父母はこの事が主から出たものであることを知らなかった。
(士師記14:4)

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日本映画の代表作「男はつらいよ」で故渥美清さんが演ずるフーテンの寅さん。

正義感は強くとも喧嘩は弱く、女の涙に弱くてコロッとだまされる愛すべきキャラクターです。

士師記のサムソンの性格は寅さんに似ていますが、ライオンを軽く一裂きにしてしまう腕力と、カッとなったらその怒りを誰も止められない獰猛さがあります。

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そのサムソンが外国人の女と結婚すると言い出したので、同国のイスラエル人との結婚を望む両親は困りました。

息子のわがままに振り回される親の姿です。

しかしそのことを聖書は、

「父母はこの事が主から出たものであることを知らなかった。」

と記しています。

イスラエルを支配する敵であるペリシテ人の女との結婚。おそらく息子の一目惚れで長くは続きそうもない縁談。

人間の目で見ても、また、聖書の知識から言っても、どう考えても御心とは思えません。

しかし聖書は、「この事は主から出たもの」だと主張しています。

「サムソンはペリシテびとを攻めようと、おりをうかがっていたからである。」

という理由があったのです。

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私たちの目には「どう考えても分からないこと」がしばしば現れます。

それに巻き込まれ、実際の生活が影響を受けます。

善が倒れて悪が栄え、正直者が馬鹿を見るその隣で不正をする者が濡れ手で粟の富を得る現実です。

しかしそれは私たちが

「この事が主から出たものであることを知らなかった」

だけである、と聖書は宣言しているのです。

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だからといって、

「何もかも神の御心だから文句を言わずに何でもハイハイということを聞いていればいいのだ」

という奴隷のような人生を送らねばならないのではありません。

人間が考える以上の考えを神がお持ちだということなのです。

「天が地よりも高いように、わが道は、あなたがたの道よりも高く、わが思いは、あなたがたの思いよりも高い。」
(イザヤ55:9)

神は悪をも用いて善をされるお方なのです。

「あなたがたはわたしに対して悪をたくらんだが、神はそれを良きに変らせて、今日のように多くの民の命を救おうと計らわれました。」
(創世記50:20)

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どう考えても分からないことは人生に起きるのです。

しかし、必要な時間がたち、後になれば分かることがあるのです。

今は分かりません。天国に行くまで分からないこともあるでしょう。

しかし分かることは、全てに神のご計画があり、神のご支配は全てに働いているということです。

そこに嵐の中でも平安を保つ秘訣があります。

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「どうしてもこうならなければならない」

という思いを、そっと神様に手放し、

「御心のままに」

と祈れる一日でありますように…。

士師記,御言葉

Posted by maruyama