今日のみ言葉【No.1986】(2019年 4月11日)「聖書とイスラエルの歴史(8)」
しかし、もしある枝が切り去られて、野生のオリブであるあなたがそれにつがれ、オリブの根の豊かな養分にあずかっているとすれば、
(ローマ11:17)
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「ちょっと振り向いてみただけの異邦人」というフレーズが印象的な『異邦人』という大ヒット曲がありました。
二十歳そこそこでスターダムに登った久保田早紀さんは、急激な環境の変化に戸惑ったと言います。
自分を見失いそうになったその時、彼女は「私の音楽の原点はどこだろうか」と考えました。
そして、それは子供の頃通った教会の日曜学校で歌った讃美歌だと思い至りました。
彼女は久保田早紀としては引退し、今は本名の久米小百合としてクリスチャン音楽家を育てる働きをしておられます。
まさに異邦人へ神の祝福の道を開いたイエス・キリストの恵みの王道を生きておられるようです。
新約聖書は、ユダヤ人以外の外国人、すなわち異邦人へ神の祝福が広げられた事実を記す歴史書でもあります。
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旧約聖書を見ると、全世界の祝福の基となるという契約がアブラハムという一人の人を通してイスラエル民族全体に受け継がれたことがわかります。
ただしその歴史を見ると、古代イスラエルの民は神に不従順であったため、神からの使命を果たすことができなかったと言わざるを得ません。
そこで神は、イスラエルの中から御子イエス・キリストを誕生させ、救い主として送られました。
たとえ人間が不従順で契約を実行しなくても、神ご自身は真実な方なので、必ず約束を果たす御方だからです。
ところが、ユダヤ人らはイエス様を十字架につけ、神の意志を明確に拒否しました。
これは神の救いの計画が破綻したことを表すのでしょうか?
いいえ違います。
神の祝福の計画は、イスラエルから離れて、異邦人へと移ったのです。
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聖書のローマ人への手紙の中で、パウロは人類をオリブの木に例えています。
イスラエルが良いオリブの木で、異邦人が野生のオリブの木です。
これは人種の優劣を言っているのではありません。
イスラエルは最初に救いの祝福を与えられていたのに対して、異邦人には当初救いの見込みはなかったことを表します。
パウロはこう書き表しています。
「しかし、もしある枝が切り去られて、野生のオリブであるあなたがそれにつがれ、オリブの根の豊かな養分にあずかっているとすれば、」
(ローマ11:17)
つまり、イエス様をメシアとは受け入れず、拒絶したイスラエルは神から切り去られたのです。
そしてその祝福は、今度は野生のオリブである異邦人、つまり私たちに受け継がれたというのです。
新約聖書では、イエスをキリスト(救い主)と信じ、神のひとり子である信じる人々の群れが「エクレシア」(教会)と呼ばれ、新しい霊的イスラエルとなりました。
私たちは神の祝福を受け、祝福の基となるというアブラハム契約を受け継ぎ、神を伝えていく人生が与えられているのです。
新約聖書にはそのことが綴られています。
・イエス様の生涯とその教え
・教会がどのようにして生まれ、各地に誕生したか
・教会が健全に成長するために書かれた手紙
・教会の将来と全人類の未来の預言
これらが紀元元年から後、約100年間の間に書かれました。
このような歴史を通して見る時、新約聖書は旧約聖書の成就と言うことができます。
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イエス・キリストへの信仰を通して与えられている祝福を確認し、周囲の人々にその祝福を分かち合う存在として歩んで参りましょう。
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