今日のみ言葉【No.3016】(2023年 2月22日)「アブラハムの終活(2)」

アブラハムはその所有をことごとくイサクに与えた。またそのそばめたちの子らにもアブラハムは物を与え、なお生きている間に彼らをその子イサクから離して、東の方、東の国に移らせた。
(創世記25:5-6)

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長年牧師として人の死を見てきましたが、終活をきちんとやる人と、やらねばと思いつつ手をつけないままでこの世を去る人の二通りに分かれるように見えます。

その差は知識の豊富さによるのでしょうか?それとも意志の強さでしょうか?

私の結論は、

「従順を訓練し、身につけてきたかによる」

です。

神への従順を訓練されたアブラハムは、自分の命にまだ余裕がある時点でこの終活を行いました。

それは、イサクが神の契約を受け継ぐにあたり、妨害や支障が無いように整えるためです。

そして彼は地上の生涯を閉じて死を迎えました。

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今日の聖句の、

「アブラハムはその所有をことごとくイサクに与えた」
(創世記25:5)

とは、神の契約の継承者は正妻の子イサクであると正式に決定し、それを話だけでなく目に見える形で実行したということです。

イサクはアブラハム家の相続者となり、父親の全財産を受け継ぎます。

では、そばめの子たちはどうなるのでしょう?

何ももらえないとなれば、自分の死後、イサクとの間に争いが起きるかもしれません。

そこでアブラハムは知恵深い準備をしました。

それが、

「またそのそばめたちの子らにもアブラハムは物を与え、なお生きている間に彼らをその子イサクから離して、東の方、東の国に移らせた」
(創世記25:6)

です。

アブラハムは、神の祝福の契約を受け継ぐ者はイサクのみであり、他の子供たちはその祝福に与れないことを知っていました。

そこで彼は生前に財産分与を行い、なおかつ、イサクが住む約束の地カナンから離れた土地に住むようにさせたのです。

彼は自分の死後、息子たちの間に争いが起きるのを未然に防ぐ対策を施したのです。

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弁護士さんにお願いして遺言状を作るほどではなくとも、終活の模範だと私が思った3名のケースを紹介します。

Aさんは、「自分が死んだ後はここに連絡しろ」と住所録を作成しておられました。

葬儀の後、ご家族に聞くと

「訃報を出すのも喪中はがきを出すのも、全部書いてあったので何も困りませんでした」

と言っておられました。

Bさんは亡くなる直前、私に1冊のノートを預けられました。

葬儀になった場合に連絡しておかなければならない所や、式次第に印刷する讃美歌の番号や聖書箇所、果ては銀行口座の情報まで書いてありました。

娘さんが、

「私も同じノートを持っています」

と言って見せてくださった時、お父さんの用意周到さにお互い目を見張りました。

Cさんは同期の友の訃報を聞いたその日に、自分しか決定できない重要ポイントを押さえ、大方の手順を考えました。

そして翌日には、信頼できる周りの人に「一応、目を通しておいてください」と言って、書いたものを渡されました。

現在、スッキリ、元気に過ごしておられます。

クリスチャンは死後の問題が解決されており、さらに実際的なことでも見通しが立ったので、

「いつ天に召されても大丈夫」

という心構えができ、現世の生き方にも好影響を与えているのでしょう。

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アブラハムの知恵ある姿から学ぶ人は幸いです。

死の問題を解決し、心安らかに生きる人生を送って参りましょう。

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Posted by maruyama