今日のみ言葉【No.2850】(2022年 6月30日)「エジプトでのアブラハム(4)」
パロは彼の事について人々に命じ、彼とその妻およびそのすべての持ち物を送り去らせた。
(創世記12:20)
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交通事故に遭って、車が全損になった時がありました。
私は被害者側なので、同程度の車が購入できるくらいの保険金が支払われのかと思いましたが、それよりグッと低い価格だと知らされ、驚きました。
日本の法律では、実損害よりも多く賠償を受けることはできないようにしているので、その時の車の時価額が賠償額となるということでした。
つまり、「焼け太り」ができないような仕組みなのです。
さて、アブラハムの場合は、自分が悪いのに、以前より豊かになっているように見えます。
神を信じていれば、どんなことをしても神様は「災い転じて福となる」ようにして下さるのでしょうか?
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パロは、自分たちに下された災の原因はアブラハムの嘘であることを、どのような方法で知ったかはわかりませんが、解明しました。
パロは自分は悪くないので、18節から19節でアブラハムを非難しています。
パロは被害者のはずですから、アブラハムから損害賠償を受けて当然の立場にいます。
しかし、彼はアブラハムの背後にいる神の力に気づいていたので、そうはせず、彼に与えた財産を取り戻そうとはせず、そのまま持たせてエジプトからカナンの地へ帰しました。
さあ、ここからが問題です。
結局、神様の取り扱いも「力勝負」だということで、力が強い方のゴリ押しが勝つのか、ということです。
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ポイントはアブラハム契約です。
神はご自分が結ばれた契約を忠実に実行される御方です。
神がアブラハムと結ばれた契約は、無条件の祝福の契約ですから、アブラハムの素行が悪くても彼は祝福されます。
繰り返しますが、神は契約通りに動かれる御方なのです。
契約の中に、
「あなたをのろう者をわたしはのろう」
(創世記12:3)
とありますが、これが働いたのです。
パロは知らなかったとはいえ、アブラハムとサライの間を引き離しました。
これは、二人の間から子が生まれるという祝福を妨げたことになります。
これが
「パロはアブラハムから祝福を奪った。つまり彼を呪った」
ということになり、
「あなたをのろう者をわたしはのろう」
(創世記12:3)
という契約を神は果たし、パロが罰せられたのです。
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アブラハムは結果的に以前より裕福になりました。
では、結果オーライ、何をしても神を信じれば繁栄してハッピー…、と言えるほど単純なのでしょうか?
いいえ、違います。
神は契約を果たしました。
それと同じように、アブラハムは自分の行為の結果を刈り取ることになります。
パロからただ同然でもらった家畜の故に、甥のロトとの間に争いが起こり、後に二人は別れることになります。
また、パロからもらった奴隷の中にハガルがいたことが考えられますので、これが後に世継ぎのことでアブラハムを悩ませることとなり、現在のアラブとイスラエルの対立関係まで響いています。
何をやっても大丈夫、皆祝福される…、ということではなく、神の祝福は無条件に与えられるが、人間は自分の行為の結果責任を負い、払うべきものはどこかで払わなければならない現実を生きるということです。
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アブラハムは振り出しに戻りました。
ここから再スタートです。
私たちも神様から振り出しに戻される時、失敗をゆるし、再スタートのチャンスを与えられる神を仰いで歩んで行きましょう。
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