今日のみ言葉【No.1831】(2018年 9月 8日)「 神の祝福を受けるための訓練『汚い仕事』」
わたしは、主イエスにあって知りかつ確信している。それ自体、汚れているものは一つもない。ただ、それが汚れていると考える人にだけ、汚れているのである。
（ローマ14:14）
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「犬を飼いたい」と熱心にせがんでいたお子さんが、飼い出した途端に関心も熱意も冷めてしまう例を見ることがあります。
持っていたのが「一緒に楽しく遊ぶ」というイメージだけだったからです。
実際は毎日の食事、臭いがつくので掃除、特にウンチの始末をしなければなりません。
汚いものに抵抗があったり、毎日の単調な作業の繰り返しに飽きると、ペットの世話を投げ出し、親が代わりにすることになります。
牧師さんになる人は、ゴミ処理やウンチの始末に代表される「汚い仕事」を進んでさせてもらわなければなりません。
グッと手づかみでそれを掴み、当り前のこととして淡々と進められるようになるまで、神様は訓練をお続けになります。
もちろん不衛生な状態を我慢しろということではありません。
いわゆる汚い仕事をさせていただき、それに慣れて何でもなくなり、心理的抵抗がない人になるのが目的です。
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今日の聖句の背後には、偶像に捧げられた肉は汚れているのにあの人が食べているのはおかしい、という論争がありました。
パウロは
「それ自体、汚れているものは一つもない」
と言い切り、
「ただ、それが汚れていると考える人にだけ、汚れているのである」
（ローマ14:14）
と教えています。
人がなした出来事や言動を「それはだめなこと、マズイこと」とレッテル貼りをしたら、それは汚れたものになるのです。
しかし、「それはマイナスの部分もあるが、反面、こんなプラスの部分もある」と見ていく時、私たちは汚れの意識から解放され、冷静にありのままを受け止めていくことができます。
人の罪の問題を扱わせていただく時、特に面と向かって罪の告白を聞く時、このことはとても重要になります。
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牧師をして人のお話を聞かせていただくと、それはそれは「エッ！」と驚くようなことを打ち明けられるものです。
人が神を信じ、悔い改める時には必ず罪の告白があります。
時に腐ったゴミのような罪の塊を投げかけられ、
「先生、こんな私ってどうなんでしょう？生きていても、救われてもいいんでしょうか？」
と必死のうめきともつかない叫びを聞くことがあります。
汚い仕事をさせていただいている牧師さんなら、人間の心の汚い部分に触れても何も驚きません。
当たり前のことを聞いた、当然のことだ、という態度で相手を受容することができ、
「そうですか、今まで大変でしたね。大丈夫、イエス様の十字架であなたが今まで犯してきた罪は全て許されますよ」
とやさしく赦しの保証を与えることができ、さらに、
「今、勇気を出して告白してくださったことの他に、言い足りなかったことはないですか？良かったら聞かせて下さい」
と、相手が吐き出すものをその手で受け止めるが如く、共に悔い改めの時を過ごすようになれるのです。
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このことで私には失敗例と成功例の2つがあります。
Ｍさんが別れた奥さんの所に行って、言いたいことをぶちまけてくるというお話を聞かせていただいた最後に、
「先生、一緒に行ってくれるか？」
と彼がボソッと言ったのを聞いた時です。
私は一瞬「それはマズイ」と躊躇しましたが、思い直し
「はい、行きます」
と言いました。
しかし、Ｍさんは私の1秒の間を見逃しませんでした。
「先生、いいです。本当は嫌なんでしょう。ご迷惑をおかけしました」
それで終わりでした。
もう一人は中学で不登校をし、高校を中退したＹ君の話を聞いた時でした。
何時間も話を聞いた後、これからあの憎らしい先生をぶん殴ってくると言います。
彼も同じく
「先生、一緒に行ってくれるか？」
と聞いてきました。
私は先の失敗が心にあったので、躊躇なく即座に
「はい、行きますよ」
と答えていました。
しかし続けて、
「ただし、その場で僕はあなたを止めるかも知れない。でも、必ず行くから、何月何日何時何分、どこそこの場所だと指定してくれ」
と言って、彼の顔を見ていると、沈黙していた彼が、
「先生、いいです。それはやめます」
と言い、その話はそれから一切しなくなりました。
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神の祝福をこの世に流れ出させるためには、神と人との間をつなぐパイプの詰まり、すなわち罪というものを取り除かなければなりません。
それにはすでにキリストの十字架という罪を消す特効薬があるのですが、実際にそこに行って施工する役目はあなたに与えられているのです。
グチョグチョでドロドロに絡まりあった現場かもしれません。
しかしそれに驚かず、淡々とそこでキリストの大使として愛の役目を果たしていく時、神の御業が現れてくるのです。
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汚い仕事をやり遂げる今日でありますように…。
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