今日のみ言葉【No.2805】(2022年 5月 9日)「創世記(18)」
主はカインに言われた、「弟アベルは、どこにいますか」。カインは答えた、「知りません。わたしが弟の番人でしょうか」。
(創世記4:9)
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カウンセリングの最初に、
「調子はいかがですか?」
とクライエントに尋ねます。
その時に、
「まずまずです」
とか
「大丈夫です」
という返事が帰ってきた時に、カウンセラーは
「今日は問題が無さそうだな」
などと思ったらいけません。
その逆で、
「この人は自分の問題を直視する強さがまだ養われていないので、避けようとしている。問題解決の方向に進めるのはまだ先のことだ。今日はじっくり心を温め、支え手となるように接しなければならない」
と思わなければなりません。
クライエントの言葉を「嘘」とするのは決めつけ過ぎでしょうが、人は実際とは違うことを言って、ひたすら問題を避け、自分を守ろうとするものです。
その典型がカインの姿です。
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人類最初の嘘はカインの口から発せられました。
神様が、「弟アベルは、どこにいますか」問うた時に、彼が「知りません」と答えたこの返答がその嘘です。
アダムとエバも神様から同じように、
「あなたはどこにいるのか」
(創世記3:9)
と問われましたが、彼らは自分自身を隠すことなく、神様の前に現れました。
しかし、カインは「知りません」と言い、自分のしたことを神の前に表すことを避けるという選択をしました。
さらに、
「わたしが弟の番人でしょうか」
(創世記4:9)
という言葉を付け加え、知らないことは当然なのだという自分の主張を強化しています。
番人とは絶えず何かを見張っている者です。
自分は弟の番人ではないのだから、彼の行動をいちいち見張っているのではない。
「だからアベルの居場所など知らないのが当たり前でしょう。私が間違っていますか?」
と自分の正当性を神様に主張しているのです。
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ところで、もし彼が
「知っています」
と言って、正直にアベルの死体の在り場所に神様を連れて行ったとしましょう。
そんなことをしてしまえば、
「なぜあなたはここにアベルがいると知っていたのか?」
と問い詰められ、自分が殺人の罪を犯したことを認めざるを得なくなります。
カインは自分の罪が発覚し、神からさばきを受けることを恐れ、自分を守るために嘘をついたのです。
しかも、それはっきりとした意図的嘘でした。
「あなたの弟の血の声が土の中からわたしに叫んでいます」
(創世記4:10)
と、すでにアベルの死を知っていた神様は、カインが嘘をつかずに、正直に罪の告白をすることを期待していました。
しかし、カインの選択は罪を認めず、自分の正しさを主張し、神と対立することでした。
ここにおいて、神の裁きは決まりました。
それがどのようなものであるかは次回に譲ります。
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神の前では自分のすべてが現されているのですから、ありのままの自分で神と出会おうとする今日として参りましょう。
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