今日のみ言葉【No.2648】(2021年10月 8日)「神の国の価値観(1)」
そして、イエスは彼らと一緒に山を下って平地に立たれたが、大ぜいの弟子たちや、ユダヤ全土、エルサレム、ツロとシドンの海岸地方などからの大群衆が、教を聞こうとし、また病気をなおしてもらおうとして、そこにきていた。
(ルカ6:17-18)
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SMAPの大ヒット曲「世界に一つだけの花」(作詞・作曲:槇原敬之)。
そのサビの部分となる
「世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい」
という歌詞に、高度経済成長時代の日本とは全く違った価値観が見られ、多くの人が心に抱いていた思いを表してくれたような気がします。
そのコンセプトは、
「NO.1にならなくてもいい
もともと特別なOnly one」
の部分に凝縮されて表されていると言って良いでしょう。
さて、神の国の価値観はどのようにこの世と異なっているのでしょうか。
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ルカ6章20節以降の部分は、マタイによる福音書では山上の垂訓として知られている所です。
マタイではイエス様の説教が山上で語られ、一カ所にまとめられていますが、ルカによる福音書ではイエス様の教えは散在しており、また、語られた場所は平地です。
「イエスは彼らと一緒に山を下って平地に立たれた」
(ルカ 6:17)。
マタイとルカではなぜこのように違っているのでしょうか?
それはこの二人の編集の違いによるのです。
マタイの場合は「花束を並べた花屋」のような書き方をしています。
なぜなら彼は取税人だったからです。
取税人は税を徴収し、お金を分類し、整理し、合計を出します。
マタイはかつて得意としていた仕事の流儀を福音書の書き方にも発揮し、イエス様の話を収集し、分類整理して書いているのです。
彼はあちこち異なる場所で話されたイエス様の説教を集め、主題別に整理して書いています。
たとえば、イエス様が天国のたとえ話をマタイ13章で集中して話しておられるように見えるのはこのためです。
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一方、ルカは「咲いている場所で花を研究する植物学者」のような書き方をしています。
マタイで山上の垂訓と呼ばれる内容は、ルカでは分散されて書かれてありますが、その方が真実に近いと思われます。
また、ルカには
「旧約聖書を知らない異邦人の救いのために書く」
というはっきりした執筆目的があるため、イエス様の説教の材料の一部分を書いています。
従って、ユダヤ人向けに書いたマタイとは違い、ユダヤ的関心事(マタイ 5:17 〜 6:18)の多くを省略しています。
このルカの編集の意図を知ると、神の国がこの世と違っていかに素晴らしいかがわかり、ルカ版の「山上の垂訓」をより正しく理解することができます。
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神の国において価値のある生き方を、この世の今でも送ることができるように、今日一日を導きに従って歩んで参りましょう。
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