今日のみ言葉【No.1907】(2018年12月19日)「 弱さの幸運」

天よ、歌え、地よ、喜べ。もろもろの山よ、声を放って歌え。主はその民を慰め、その苦しむ者をあわれまれるからだ。
(イザヤ49:13)

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先日の札幌市のガス爆発事件では約40人の人々が建物内にいたにもかかわらず、死者は出ませんでした。

各種報道機関のまとめによると、建物が木造だったことがその幸運を作り出したようです。

通常、ビルといえばコンクリートですが、木造はそれに比べて気密性が低く、爆風が外に抜けやすかったこと。

そして構造の弱さが外壁の崩れや二階の床落ちとなり、それが避難者の逃げ道となったというのです。

弱さが逆に人を救う結果となりました。

私たち人間の弱さも、神によって用いられ、救いの強さへと変えられていきます。

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イザヤ書第49章はバビロン捕囚からの解放の歌です。

そこには預言者イザヤや解放の勅令を出したペルシャ王クロスが描かれているように見えますが、実は救い主なるメシアが「しもべ」となってイスラエルを贖うことが主題です。

しかし、たとえ

「わたしは恵みの時に、あなたに答え、救の日にあなたを助けた」
(イザヤ49:8)

と言われ、慰めと喜びの約束が与えられてはいても、

「言葉だけで現実は何も変わらないではないか」

という思いが民の中に蔓延していました。

それが今日の聖句の直後に現れています。

「しかしシオンは言った、『主はわたしを捨て、主はわたしを忘れられた』と」
(イザヤ49:14)

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「約束だけ与えられていて、待っていてもその通りにならない」

「祈れども祈れども手ごたえがない」

これは神を信じているがゆえに味わう苦しみです。

イザヤ49章のイスラエルの民の体験は、21世紀に生きる現代クリスチャンと同じです。

それに対して神は二つのたとえで民に語られます。

「女がその乳のみ子を忘れて、その腹の子を、あわれまないようなことがあろうか」(15節)

「見よ、わたしは、たなごころにあなたを彫り刻んだ」(16節)

母親がわが子を片時も忘れないように、神はイスラエルを忘れることがありません。

また、イスラエルは神の「手のひら」に刻まれていると表現されるほど覚えられています。

神は約束されたことを果たされるのかという疑問に対して、神はこの二つでもって答えとしています。

人類の歴史は神の方に軍配を上げています。

1900年間、国が無く、全世界に散らばったユダヤ人が、今、再建されたイスラエルという国に住んでいることがその証拠です。

神の約束は本当にその通りになるのです。

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私たちは弱いからこそ神の約束を疑ってしまいますが、実はその度に、神の約束を再確認するという作業を行っているのです。

弱い部分を何度も塗りなおしているうちに、その部分が強く固められていくように、私たちの信仰も強くなっていきます。

神に覚えられていることを力とし、今日の一日も歩み通して参りましょう。

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